番組紹介
津の崎の磯田親分が憲兵の拷問に責められてむごたらしく死んだ。軍隊を脱走した息子の政吉が捕まって営倉で自殺したため、反軍思想の持ち主、
非国民一家の汚名をきせて憲兵隊から厳しい取調べをうけていたあげくである。
だが、娘の柳子には、それが嘘で何か別のからくりが有るに違いないと思えてならなかった。
たまたま亡父七回忌の挨拶に立寄った南条武は、憲兵の鋭い監視の眼が光る中で、
柳子を助け励まし、何はともあれ寂しいながらも親分の野辺の送りをすました。
その夜、磯田親分の死を一番喜んでいるはずの郷田組から幹部の一人寺井三次郎が香典を持って現われた。
柳子は冷たく突っぱねた。
一年前、三次郎は磯田組の身内を斬って刑務所に送られたのだった。
その場は武のとりなしで柳子をたしなめ、三次郎を丁重に帰えした。
陸軍の御用を務める穀物問屋の西野商店が急に潰れ、
その荷役を一手に請負っていた磯田組も解散同様になってしまったことについては、
郷田組が新勢力としてのし上がって来たことのほかに、土地のボスの河村の後援、
そしてその背後に憲兵隊の権力をかさにきた不正があることは明らかであった。
(1966年、日本、83分)
出演者・スタッフ
【スタッフ】 監督:井上昭 企画:八尋大和 脚本:浅井昭三郎 撮影:今井ひろし 美術:上里忠男 音楽:小杉太一郎 助監督:国原俊明 |
【キャスト】 南条武:市川雷蔵 お峰:松尾嘉代 柳子:藤村志保 寺井三次郎:本郷功次郎 ほか |
お知らせ
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