2025年3月18日(火)
太田昌克の視点
『太田昌克の視点』
石破政権、一気に危険水域へ 4月政局の公算
2025年3月14日(金)放送分より
今朝起きて、「商品券を配る」というニュースの見出しを見たときは、参院選前に自公政権が国民に商品券を配る話かと一瞬思ったが、よく読んでみると総理が議員に配っていたという記事で仰天した。
自民党政務三役の一人に取材したところ、「石破政権の基盤はそもそも脆弱。しかも参院選が近い。さらに国民生活は厳しい。この三つの要素があり、普通なら『商品券待てよ』となる」と話した。コメの価格高騰など物価高は続いている。
そうした中、今後の予算審議はどうなるか。高額療養費引き上げ見直しに伴い、衆院で一度可決した予算案は参院で可決後、再び修正案として衆院へ戻ってくる。そうなると衆院で当初の予算案に賛成した日本維新の会の出方が鍵になってくる。
ただ、維新幹部は商品券問題でたちまち予算への対応は変わらない、としながらも、別の幹部は「総理にはけじめを求める」ときっぱり答えた。つまり、説明責任の取り方、問題の波及次第では予算成立と引き替えに退陣を迫っていく可能性を示唆した。まさに4月政局だ。
さらに自民ベテラン議員は「商品券のやりとりは自民議員の多くがやっている。商品券は換金性があっていい」と話す。庶民感覚と大きく乖離した商品券問題の根は深く、石破政権は一気に危険水域に入った。
※このコーナーでは、BS11の報道番組で放送した内容を元に記事にして掲載しています。
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番組キャスターで共同通信編集委員、ジャーナリストの太田昌克が取材したネタを中心に、独自視線で語るコーナー。毎月第2・第4金曜日放送中。