第5話 奮闘
文彦が自分を陥れようとしていることを知った猛は、このまま黙って罪を被ってやるから、そのかわりに自分をいつまでも三枝家に置くよう伝右衛門に頼んでほしいと交換条件を出した。文彦は条件をのみ、猛は文彦のかわりに、伝右衛門から厳しいお仕置きを受けた。そんなとき、猛が入っていた孤児院「愛育園」の院長、野村が猛をひきとりにきた。猛は三枝家に残りたかったが、あきらめて帰るといってしまう。やがて、猛は仲介人に連れられて三枝家を去っていった。ところが、野村はこともあろうに猛を得体の知れない男に売りとばそうとしていたのだ。