第4話  脅迫

自分の身許を知られた猛は、伝右衛門の前から突然姿を消した。伝右衛門はがっかりして白部村へ戻る。絹はこれでよかったのだとほっとした。文彦も以前のような明るさをとり戻した。ただ、猛になついていたひかるだけは淋しがった。ところが、そこへ猛が再び姿を見せた。そして、文彦の友達と喧嘩して、怪我をさせる。文彦は逆上して、猛をののしった。が、反対に伝右衛門に張りとばされる。それを根に持った文彦は、伝右衛門の大切にしている懐中時計を隠して、猛にその罪をきせようとした。文彦の企みをしった猛は、逆にそのことで文彦を脅そうとする。