#7 ヘラクレスの難業 THE LABOURS OF HERCULES(前編)
議員や大臣、勲爵子らが招かれる盛大な宴。会場には従業員を装う警視正や巡査部長とともに"エルキュール・ポワロ"の姿があった。目的は欧州全土で悪事を繰り返す"マラスコー"の捕獲。態勢は整っているはずだったが、宝石の餌を身にまとい"おとり役"として連れて来られた令嬢は惨殺され、絵画"ヘラクレスの難業"の一つ「ヒュドラの退治」も盗まれてしまう。・・・3か月が過ぎても自責の念に駆られるポワロ・・・気分転換のため、当てもなく乗り込んだ車の運転手である"テッド・ウィリアムズ"から、愛する女性"ニータ"が突然スイスに行ってしまった話を聞く。彼女のことを思い出しては平静でいられない様子の彼に、ポワロは無償で彼女を捜し出すことを約束する。目的地はロシェ・ネージュにある"オリンポス・ホテル"・・・麓から伸びるケーブルカーの待合室で不意に声を掛けられるポワロ。なんと彼が足を踏み入れたのはICPCの捜査網の中で、ロンドン警視庁から逃げ切った殺人鬼マラスコーが、宿泊客を装ってオリンポス・ホテルに現れるという情報を"レメントイ警視"から聞かされる。