第10話  次の標的

戸部尚書の楼之敬が蘭園事案で罷免となり、皇太子と誉王は自らの息のかかった者を後任にしようと争い合っていた。梁帝は戸部尚書を代行しているのが派閥には属していない沈追と知り、沈追を新尚書に抜擢する。沈追は将来 靖王の側近にしようと梅長蘇が考えていた良臣だった。六部における皇太子と誉王の勢力を削ぐべく、梅長蘇は次の標的を吏部に定める。そんなある日、吏部尚書の息子である何文新が楊柳心という妓館を訪れ、お気に入りの妓女が独占されたことに腹を立て、伯爵 邱文遠の息子を殺してしまうのだったが...。