12月23日~12月27日

12月23日(月)
「総括2024外交 混迷の世界と石破外交の展望と課題」

ゲスト:藤原 帰一(順天堂大学国際教養学研究科特任教授 / 東京大学名誉教授)

今年最後の放送週は「総括!2024年の日本」をテーマに送る一週間。一日目の23日月曜日は"日本の外交"にフォーカスを当てる。ウクライナ戦争や中東情勢が激化し、世界各国で大型選挙が行われた今年2024年。政治不信やポピュリズムが広がる中、各国で与党が後退。特にアメリカでは、トランプ大統領の復活が決まり、国際政治に一層の不安定化が予測される年となった。米中対立の最前線に立たされている日本。岸田政権は、日米同盟を基軸に、防衛力の強化や対中抑止のための同盟網"の地域拡大を推進してきた。しかしトランプ政権復権で、同盟よりも自国の利益優先という外交路線への転換が予測される中、今年後半発足した石破政権は大きな課題に直面している。岸田前政権が進めてきた日米韓の連携が揺らぎを見せ"台湾有事"の現実的危険が叫ばれる中、石破政権は戦争回避のため「抑止力強化の防衛一辺倒」ではなく、緊張緩和と対話の経済外交との両立、自由貿易の安定や経済外交の推進により一層注力する必要がある。さらに中国との取引を優先する「トランプ外交」によって"梯子を外される"可能性に備えて、多国間秩序の再構築を見据えた外交戦略の見直しにも迫られている。
番組では、日本を代表する国際政治学者の藤原帰一さんをゲストに、今後の石破政権の外交政策の行方を徹底分析する。


12月24日(火)
「総括2024政治 浮くか沈むか石破政権の行方は?」

ゲスト:城本 勝(ジャーナリスト)、中北 浩爾(中央大学教授)

「総括!2024年の日本」をテーマに送る一週間。2日目の24日火曜日は"日本の政治"。東京地検特捜部が自民党派閥の裏金事件で旧安倍派と旧二階派事務所などを捜索してから1年。今も続く「政治とカネ」問題、政権運営が不安定な「少数与党」、そして「石破カラー」の3つのポイントを軸に今年の政治を総括。石破政権は発足から1カ月足らずで衆院選に大敗し、少数与党に転落。石破首相は、所信表明演説では敬愛する石橋湛山内閣の演説を引用し、野党に耳を傾ける「謙虚な姿勢」を強調。期待された「石破らしさ」を発揮し難局を乗り越えることはできるか?
ゲストはジャーナリストの城本勝氏、中央大学教授の中北浩爾氏。浮くか沈むか石破政権の行く末と2025年の国会・政治決戦・参院選の行方を展望する。


12月25日(水)
「総括2024経済 トランプ関税で株高円安の行方は?」

ゲスト:武者 陵司(武者リサーチ代表 / 経済アナリスト)、早川 英男(東京財団政策研究所主席研究員)

「総括!2024年の日本」をテーマに送る1週間。3日目は"日本経済"。今年は総じて「株高円安」の1年となった。日経平均株価はバブル期の1989年12月の最高値を更新。7月には4万2000円台を記録。一方、東京外国為替市場では6月に一時1ドル=161円台まで円安が進み、約38年ぶりの水準に達した。「株高円安」の傾向は来年も続くのか? 2025年は、年明けに米国でトランプ次期大統領が2期目の政権を発足させる。各国に対して関税強化を明言するトランプ氏。世界経済に不透明感が漂う中、株価や円相場、日本経済にどのような影響が及ぶのか?少数与党で引き続き難しい舵取りを迫られる石破首相。今、取り組むべき経済政策とは?
ゲストは株価の動向を分析する経済アナリスト・武者陵司氏と、元日銀理事で金融財政政策が専門の東京財団政策研究所主席研究員・早川英男氏。今年の日本経済を総括し、バブル崩壊後の長期停滞を経て日本経済の行く末を展望する。


12月26日(木)
「総括2024政治 転換期を迎えた日本政治の行方」

ゲスト:御厨 貴(東京大学名誉教授)

今年の日本政治は、「政治とカネ」に翻弄された1年だった。自民党派閥の解散、石破政権の誕生、政治とカネをめぐる政治改革、そして衆院選で自民党の惨敗――。自民党が築いてきた一強体制は崩れ去り、少数与党となった。国会では野党が存在感を増し、政治の潮流は大きく変わりつつある。日本政治は転換期を迎え、少数与党時代の新たな秩序が形成されつつある。自民党は、旧来の数合わせに終始するのか。それとも政策力で再起を果たすのか。一方、野党は世論の信頼を得て、令和の時代に政権交代を実現できるのか。
今回のゲストは、政界の変遷を見続けてきたオーラルヒストリーの第一人者、御厨貴氏。来年夏の参院選と都議会議員選挙を見据え、与野党伯仲の通常国会、そして日本政治の未来を展望する。


12月27日(金)
「2024年 太田昌克の視点」

2024年の太田昌克キャスター放送回を振り返る今回のインサイドOUT。
日本の政治は岸田首相の退陣と石破政権の誕生、衆院選の結果生まれた少数与党という状況、そして、その原因となった"裏金問題"など、年を越してもまだまだ尾を引きそうな課題、問題が噴出。国際情勢に目を向けると、ロシアによる侵攻が続くウクライナ情勢、イスラエルによるガザ攻撃から広がった中東危機、アメリカ大統領選挙。度重なるミサイル実験を繰り返してきた北朝鮮からも目が離せない。そして、太田氏のライフワークでもある核問題についても、番組では度々取り上げている。 太田昌克は、この1年をどう捉えたのか?今年を振り返り、来年を展望する。