第1話  密告者

神都(しんと)最大の交易地、南市。美食家として名高い百里弘毅(ひゃくりこうき)は、大勢が見守る中で料理を品評していた。そこへ林仲(りんちゅう)という男が現れ、自分が"密告者"であることを告げる。その頃、武思月(ぶしげつ)が率いる内衛は、お忍びで南市にやってきた貴人を護衛していた。しかし賊の襲撃で街は大混乱に。騒動のあと、検視人の高秉燭(こうへいしょく)は死体を大理寺に運ぶよう命じられる。