第1話  掟破りの四娘子

程家の四娘子、程少商は幼い頃から両親とは離れ離れで暮らしてきた。ある日、田舎の別宅に送られていた四娘子の元に程家から使いが来る。十数年も出征中だった両親が帰還するというのだ。わが物顔で振る舞う老婢に指示され馬車に乗る四娘子だったが、馬車の中にはなぜか汗の臭いが。その様子を高台から観察していた光禄勲副尉の凌不疑は、凱旋早々に武器を着服する嫌疑人を追っていた。凌不疑は配下を引き連れ馬車を止めると、馬車の中から意外な答えが返ってきて...。