第144回  千葉・船橋で江戸前の珍味とぬる燗を堪能

今回の舞台は、東京湾に面した港町、千葉県船橋市。かつて宿場として栄えた港町は、都心からのアクセスもよく、観光はもちろん生活圏としても充実しています。東京湾沿いに広がる干潟域では、多くの生きものが生息し、江戸時代初期にはすでに新鮮な魚介を獲れることで有名でした。ここ船橋で、季節のおばんざいと銘酒の燗酒で地元に人気の居酒屋をご紹介します。

1900年以上の歴史を持つ古社「意富比(おおひ)神社」は、通称「船橋大神宮」として船橋市民に愛されており、初詣には多くの人で賑わいを見せます。境内には伊勢神宮など30も社があり、太田さん、いつまでも若々しく長く番組が続くよう、常若(とこわか)を祈りました。

住宅地に入るとひっそりと佇む居酒屋『ゆる燗酒場 煮りん』。その名の通り燗にこだわり、料理も「燗に合うもの」という基準で選ばれているそう。千葉の地酒「木戸泉」の燗を注文。おばんざいからは、里芋の煮っ転がしに目光のから揚げ、そして本場房総の鯵のなめろうを。極めつけは、イカ肝のルイベ。いかの濃厚なわたと甘みのある胴の味わいが舌の上で溶け合い、酒のあてとして大満足の太田さん、舌鼓を打つ美味しさを堪能しました。

太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選
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