10月7日~10月11日

10月7日(月)
「ガザ攻撃から1年! イスラエルのレバノン侵攻で拡大する戦闘の行方は!?」

ゲスト:齊藤 貢(元駐イラン大使)、柳澤 秀夫(ジャーナリスト / 元NHKカイロ支局長)

イスラエルのガザ攻撃開始から1年。イスラエルのネタニヤフ政権によるガザ攻撃は続いている。こうした中、イスラエルは北に接するレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラへの攻撃を強化。彼らの拠点を攻撃し、最高指導者ナスララ師ら幹部を殺害。さらに、市民を巻き込みながら首都ベイルート市街地への空爆や南部への地上侵攻作戦を開始するなど、攻撃をエスカレートさせている。一方、イランは、これに対する報復としてイスラエルを180発以上の弾道ミサイルで攻撃。ネタニヤフ首相は「代償を払うことになる」と、イランへの報復を宣言している。イスラエルの最大の支援国、米国のバイデン政権は、多くの民間人を巻き込んだガザ攻撃に対して、公然と非難したが、ネタニヤフ首相は聞く耳を持たなかった。しかし、今回のヒズボラやイランに対する攻撃に関しては、欧米諸国は「イスラエルの自衛権行使」としてイスラエル支持を表明。「挑発的」ともいえるイスラエルの行動に対して、誰もストップをかけられない状況だ。1948年のイスラエル建国以来、イスラエルとアラブ諸国が幾度も戦火を交えて来た中東で、報復の連鎖とエスカレーションは「第5次中東戦争」へと繋がりかねない危険な状況となっている。
ゲストは、外交官として中東政治に携わってきた元イラン大使の齊藤貢氏と、元NHKカイロ支局長で中東情勢を取材し続けてきたジャーナリストの柳澤秀夫氏。緊迫する中東情勢について、徹底分析する。


10月8日(火)
「石破政権 公認問題で波乱必至か?混迷の解散・総選挙へ」

ゲスト:伊藤 惇夫(政治アナリスト)、山田 惠資(時事通信社解説委員)

石破首相は次期衆院選で「裏金議員」について、党の処分が重かった議員や説明責任を十分に果たしていない議員を非公認とする方針を発表した。旧安倍派を中心とする公認問題の首相決断は、自民党内の新たな火種となるのは必至。石破氏の今後の政権運営にどう影響するのか?石破首相は就任後初めての所信表明演説で、信頼回復へ「納得と共感」を訴えた。政権発足後の報道各社の世論調査は支持率が50%前後と、政権発足時としては低い水準に。党内力学に押され「石破カラー」がトーンダウンした結果なのか...。党内基盤が弱い石破政権の舞台裏では何が起きているのか?
ゲストは、政治アナリストの伊藤惇夫氏と、時事通信社解説委員の山田惠資氏。9日衆院解散で15日公示、27日投開票に向けた与野党の攻防戦の行方は?石破政権の行く末とあわせて徹底分析する。


10月9日(水)
「戦後最速で解散! 石破首相『外交デビュー』で問われる対中姿勢」

ゲスト:宮本 雄二(元駐中国大使 / 宮本アジア研究所代表)、近藤 大介(講談社「現代ビジネス」編集次長)

戦後最速の解散に踏み切る石破首相。その直後、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席するためラオスに出発する見通し。異例の「外交デビュー」で、ASEAN各国の首脳や中国の李強首相、韓国の尹錫悦大統領との初めての個別の会談に臨むという。中国の習近平国家主席は、首相に就任した石破氏へ「祝電」を送り、「新時代の要求に見合う建設的で安定した中日関係の構築に尽力したい」と述べた。防衛族が多く登用された石破内閣と自民党執行部の中で、誰が対中国戦略のキーパーソンとなり中国との「戦略的互恵関係」を推進していくのか? 一方、9月に広東省深圳の日本人学校の男子児童が刺されて死亡した事件。「反日」スローガンが生んだ暴走か?それとも中国国内に蔓延する不満が爆発したものなのか?説明責任を果たさない習政権の思惑を探る。
ゲスト前半は時事通信解説委員の山田惠資氏。衆議院解散・総選挙に臨む石破首相の選挙戦略とは?後半は、元駐中国大使の宮本雄二氏と、中国の内情を精力的に取材続けている講談社「現代ビジネス」編集次長の近藤大介氏。中国が合意した日本産水産物の輸入再開。今後の展開は?石破政権の対中姿勢と今後の日中関係について議論。


10月10日(木)
「高齢化で急増する眼の病気 シニアこそ検査を」

ゲスト:平松 類(二本松眼科病院副院長)、松井 宏夫(医学ジャーナリスト)

視神経が欠けて視界が徐々に狭くなる「緑内障」。症状が進むと失明に至り、日本人の失明原因の第1位だという。「緑内障」は、目の酷使や老化など様々な要素で起こることが解明されているが、早期発見と治療で失明は食い止められるようになったという。最新の検査方法と治療法とは。また、「加齢黄斑変性症」は、眼底の中心に位置する黄斑に異常が起き、視野のゆがみや視力の低下をきたす病気。高齢化による目の病気で、日本の患者数は推計70万人以上とみられている。欧米では失明原因の第1位の「加齢黄斑変性症」の進化してきた検査と治療方法を紹介。
ゲストは眼科専門医で医学博士の平松類氏と、医学ジャーナリストの松井宏夫氏。早期発見で失明を防ぐ最新検査と治療方法を解説。


10月11日(金)
「袴田さん無罪確定 再審法が抱える問題」

ゲスト:鴨志田 祐美(弁護士 / 日弁連再審法改正実現本部本部長代行)
VTR出演:稲田 朋美(前衆議院議員 / 弁護士「再審法改正を早期に実現する議員連盟」メンバー)

1966年、静岡県で起きた一家4人強盗殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑が確定していた袴田巌さんのやり直し裁判、再審公判で、9月26日、静岡地裁は、無罪判決を言い渡した。判決に対し、検察は控訴を断念、無罪が確定した。事件発生から58年、死刑の確定から44年、なぜ、冤罪が晴れるまでに気の遠くなるような歳月がかかるのか?そこには、"開かずの扉"といわれる再審、やり直し裁判に関する法律の不備があるとの指摘がある。袴田さん以外にも、冤罪が疑われる事件はほかにもあり、無実を訴える人々は、再審開始というスタート地点にも立てないでいるのが現実だ。
ゲストは「大崎事件」で無実を訴える原口アヤ子さんの弁護団の一員、日弁連・再審法改正実現本部で本部長代行を務める鴨志田祐美弁護士。そして、「再審法改正を早期に実現する議員連盟」メンバーで、弁護士でもある稲田朋美前衆議院議員にも、袴田さん無罪判決の評価と再審法の問題点を聞く。