最終話
「目覚める頃には、すべて終わっている」。瞳を閉じて横たわる陸安然(りく・あんぜん)の傍らに腰掛けた穆澤(ぼく・たく)は、心の中でそうつぶやいた。逆賊の名を背負って生き延びるより、戦って命を散らす――そう決心した穆澤。そんな彼に、数々の戦を共にした忠臣たちもまた、最期の瞬間まで従うと声をあげるのだった。一方、兄の覚悟を知った穆川(ぼく・せん)は、皇宮へと取って返す。皇宮を守る兵と、穆澤の間に立ちはだかった穆川は...。
「目覚める頃には、すべて終わっている」。瞳を閉じて横たわる陸安然(りく・あんぜん)の傍らに腰掛けた穆澤(ぼく・たく)は、心の中でそうつぶやいた。逆賊の名を背負って生き延びるより、戦って命を散らす――そう決心した穆澤。そんな彼に、数々の戦を共にした忠臣たちもまた、最期の瞬間まで従うと声をあげるのだった。一方、兄の覚悟を知った穆川(ぼく・せん)は、皇宮へと取って返す。皇宮を守る兵と、穆澤の間に立ちはだかった穆川は...。