第9回 地方を元気に! 人口減少を生き抜く中小企業の戦略
先の見えない時代を生きる中小企業の経営者たち。今こそ、イノベーションを生み出す戦略思考が求められている。
北海道帯広市で、電気計装の設計から設置までをワンストップで担う柴野電工社。77年前、木工所の片隅で機械修理から始まった会社は、今や地域の産業を支え大規模なプラントを動かすまでに成長を遂げた。経営環境が目まぐるしく変わる中、限界利益率に着目した経営によって業績アップを図る。時代の変化に合わせた事業拡大戦略で、北海道から全国へ、社会貢献度の高い技術の提供を目指す。
青森県南部町で野菜や果物の加工を行うなんぶ農援。かつて、東日本大震災によって打撃を受けた会社は、外部環境に負けない会社作りをスタート。月次決算を実践しタイムリーに業績を把握しながら、自己資本比率を高め会社を強くしてきた。人口減少や高齢化によって農業の労働力不足が叫ばれる中、規格外の農産物を加工し新たな価値を生み出すなど、農家の課題解決と地域活性化に挑む。