6月3日~6月7日

6月3日(月)
「緊迫のガザ情勢と中東の混乱! 国際社会はイスラエルとどう向き合う!?」

ゲスト:柳澤 秀夫(ジャーナリスト / 元NHK解説委員長 カイロ支局長)、田中 浩一郎(慶應義塾大学大学院政策 / メディア研究科教授)

米・バイデン政権の「ラファ攻撃実行なら武器支援を見直す」との警告にも関わらず、攻撃を継続させてきたイスラエルのネタニヤフ政権。去年10月から続く攻撃で、ガザ保健当局の発表によると死者数は3万5千人を超えた。こうした中、国際刑事裁判所(ICC)はネタニヤフ首相やイスラム組織ハマス幹部らを戦争犯罪容疑で逮捕状を請求。イスラエル、ハマスは、ICCがそれぞれを同列に扱っていることに反発。またイスラエル批判のトーンを高めてきていたバイデン政権もこの措置に反発を強めている。
そんな折、新たにスペインなどいくつかの欧州諸国がパレスチナを国家として承認。国連加盟国では、いまや承認している国の方が多数派となっており、アメリカやイスラエルなどが孤立する状況。果たしてアメリカに追随してきた日本の立場は...!?
番組のゲストは、ジャーナリストで元NHK解説委員長でカイロ支局長だった柳澤秀夫さんとイランをはじめとして中東政治の専門家、慶応大学大学院教授の田中浩一郎さん。イラン大統領急死という不測の事態、さらに混迷を深める中東情勢の行方を含め徹底検証する。


6月4日(火)
「米兵器で露領攻撃容認! プーチン氏は火遊びと警告」

ゲスト:兵頭 慎治(防衛省防衛研究所 研究幹事)、小谷 哲男(明海大学教授)

ロシア領攻撃への容認論は欧州で広がるが、米国は戦闘の拡大を懸念し、これまでウクライナ国外での武器使用を認めていなかった。こうした中、バイデン政権は米国が供与した武器で、ロシア国内を攻撃することを条件付きで認めた。対露戦略の大転換の背景は?劣勢のウ軍は局面打開となるか?
こうした米欧の変化にロシアは猛反発。プーチン大統領は西側諸国が露領内への攻撃を認めれば「世界的紛争の引き金になる」とけん制。その上で、戦術核兵器部隊の軍事演習を実施し欧米を威嚇する。プーチン氏は次にどんな軍事作戦を準備しているのか?
ゲストは、防衛研究所研究幹事の兵頭慎治氏と明海大学教授の小谷哲男氏。「苦戦のウクライナvs.猛攻仕掛けるプーチンの露軍」。今後、こうした構図は変わるのか?ウクライナの最新戦況を交え徹底分析する。


6月5日(水)
「強権統治進める習政権 目指すは毛沢東時代!?」

ゲスト:興梠 一郎(神田外語大学教授)、近藤 大介(講談社「現代ビジネス」編集次長)

今月4日、中国当局が民主化運動を武力弾圧した「天安門事件」から35年を迎えたが、いま習近平政権も民主化から逆行するかのように国内の締め付けを強化している。習主席は、中華人民共和国の建国を宣言した初代最高指導者・毛沢東の思想を受け継ぎ、強権統治を進めていると専門家は指摘する。
建国の父・毛沢東の人気はいまだ健在で、ゆかりの地には多くの人が訪れるというが、毛沢東は共産党内で弱まった権力基盤の奪回を目指し、1966年に「文化大革命」を発動。多くの政治家や知識人を迫害し、国内を大混乱に陥れた。習主席は去年12月の毛沢東生誕130年を祝う催しでその功績を称賛。一体なぜなのか?
ゲストは、現代中国論が専門の神田外語大学教授・興梠一郎氏と、中国共産党の内情に精通する講談社「現代ビジネス」編集次長・近藤大介氏。毛沢東時代への回帰を進める習主席の胸の内に迫る。


6月6日(木)
「規正法改正で二転三転の岸田政権! 政局の行方を占う」

ゲスト:伊藤 惇夫(政治アナリスト)、久江 雅彦(共同通信社編集委員兼論説委員)

自民党派閥の裏金事件を受けた、政治資金規正法の改正案を巡り、二転三転した自民党。野党のみならず、連立を組む公明党からも合意が得られず、異例となる3度の修正...。改正案は5日、特別委員会で岸田首相の質疑が行われ採決。今国会中にも成立する見通しだ。
一連のドタバタ劇で、公明党と維新の会の要求を「丸のみ」する形となり、自民党内から不満の声も...。岸田首相のリーダーシップが問われる結果となった。一方で、政治とカネの問題で政治不信を招いた自民党は、先の3つの衆議院補欠選挙や静岡県知事選挙で惨敗。逆風の中、来月の東京都知事選挙をどう戦うのか。
ゲストは政治アナリストの伊藤 惇夫氏と共同通信社編集委員兼論説委員の久江雅彦氏。秋に迫る総裁選、そして来年の衆議院議員の任期満了までの解散シナリオ等、政局の行方を占う。


6月7日(金)
「約385万戸に! 深刻化する「空き家」問題に解決策は?」

ゲスト:米山 秀隆(大阪経済法科大学経済学部教授)

管理されずに放置されたり、所有者がわからない「空き家」が約385万戸に及ぶという。治安や景観に悪影響を及ぼす「空き家」問題。なぜ、空き家になってしまうのか?空き家を放置するとどのようなことになるのか?
そんな「空き家問題」の解決にむけて、法律や制度の改正が進んでいます。空き家を放置すると税制優遇が受けられなくなる?相続の際土地だけ相続を放棄できる?空き家の処分に困っている人はどうすればよいのか?
一方、地域活性化や過疎化対策に空き家を活用しようという取り組みも。自治体の7割が取り組む「空き家バンク」や「二地域居住」の推進で空き家問題は解決できるのか?大阪経済法科大学の米山秀隆教授と考えます。