第125回  冬の金沢で絶賛の創作和食を満喫

今回の舞台は、四季折々に魅力あふれる石川県金沢市。昔懐かしい和の風情が楽しめる町並みは、旬の観光地として国内外から注目を集めています。特に冬の金沢は最も魚がおいしい季節。希少価値がある「香箱かに」は、今が旬の味覚です。金沢三大茶屋街として知られる「主計町茶屋街」からスタート。歴史と現代が美しく交差する金沢で、絶賛の地酒と料理を堪能します。

金沢通の太田さん、まずは浅野川沿いの茶屋や料亭を散策しました。細い路地奥にある「暗がり坂」「あかり坂」が主計町茶屋街の見どころだとか。続いては独創的な外観が目を引く尾山神社を訪問。和漢洋折衷の三層式で設計された「神門」に、金沢文化の大らかさと豊かさをあらためて知りました。

さて待望のお店は、繁華街の喧騒から少し離れたところにありました。「季の肴 雨㐂草(うきぐさ)」、その隠れ家的な佇まいに太田さんの期待も高鳴ります。まずは松浦酒造が醸す「獅子の里 純米酒」の燗で。肴はやはり金沢の定番・香箱かにに刺身盛り合わせを。厳選の食材を感度のいい盛り付けで彩られた納得の品々です。どんこ出汁の焚き合わせ、いくら醤油漬けと金時草も見事な仕上がり。一手間かけたこだわりの料理と燗酒を愉しんだ太田さん、今宵も至福の刻と相成りました。

加賀百万石の歴史と北陸の海の幸・山の幸。美味なる酒肴で定評のある名店をご紹介します。

太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選
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