第36回  大塩平八郎・世直しを目指した過激な戦い

大塩平八郎 「革命家になれなかった男!」今回は江戸幕府を震撼させる反乱を起こした大塩平八郎の敗北を紐解き、現代に通じる教訓を探る。大坂東町奉行所の元与力で学者としても知られた平八郎は役人の不正、腐敗に業を煮やし、私塾・洗心洞を開き、未来を担う人材の育成に尽力していた。しかし、天保の大飢饉が起こり、大坂が食糧難に見舞われても、奉行所が適切な策を施さないことに苛立ち、決起を促す。いわゆる、大塩平八郎の乱である。

平八郎は檄文を多数刷り上げ、庶民に配布し、賛同者を募る。ところが、平八郎の計画は決起直前に暴かれる。平八郎は予定していた時刻を繰り上げ、決起するが、乱はその日のうちに鎮圧されてしまう。平八郎が命がけで起こした行動はなぜ失敗に終わったのか?

平八郎は決起直前に江戸の老中らに建議書を送っていた。役人の不正、腐敗を詳細に記し、政治のあり方を問う内容であったが、その建議書が届くことはなかった。しかし、平八郎の行動はその後、意外な展開をもたらすのであった!