第127回 冬の富山で旬の絶品料理を堪能
今回の舞台は、三方を山に囲まれた富山県富山市。県の南東には冠雪した立山連峰が屏風のように立ち、見る者を感動させます。また"天然のいけす"とも言われる富山湾は、水揚げされる魚介類が豊富で、全国の食通たちを唸らせます。旬の季節料理を安価に提供したいとの信念と確かな技が光る、北陸富山の名居酒屋をご紹介します。
居酒屋は、旬の季節料理を安価に提供したいとの信念と確かな技。北陸富山で暖簾を守る名店をご紹介します。
まず訪れたのは、「おわら風の盆」で全国的に有名な富山市八尾町。その中心部を走る石畳の町並みで、一般家屋も色や形を統一しており、江戸時代の風情をいまに残しています。格子の家が軒を連ねる坂の町で、太田さん、心ゆくまで散策を堪能しました。
さて夕暮れ時、訪れた待望の名店は2006年開店の「居酒屋 舞子」。家庭的な雰囲気と丹精こめた女将の味は、通好みの居酒屋として定評があります。まずは八尾町の玉旭酒造が醸す「純米吟醸 玉旭BLACK」から。定番の刺身は、ばい貝・しめさば・こしょう鯛の盛り合わせ。女将おすすめのばい貝の肝焼きは、香ばしさと甘さが増した逸品。さらに能登がきのもろみ味噌漬けは珍味で、ともに燗酒との相性が抜群です。