第24回 京都・美の生活遺産 -日常に宿る用の美-
京都には京友禅、京漆器、京仏具など、貴族や神社仏閣で愛用され、高貴で美しく特別な日に使う逸品が数多くあります。その一方、庶民の間でも日常で使う茶碗や皿など、生活の中に美を見出す"用の美"という考え方が根付いています。今回は、そうした普段使いの逸品を"美の生活遺産" と捉えてご紹介。
最初に訪れたのは、京都・五条坂にある河井寛次郎記念館。学芸員でもある河井寛次郎のお孫さんから、「暮しが仕事 仕事が暮し」の言葉を残した河井寛次郎についてお聞きするとともに、実用に即した素朴かつ重厚な作品を拝見します。
続いて訪れたのは、三条大橋すぐそばにある看板の無いお店。店先には棕櫚(しゅろ)のホウキやタワシがずらりと並ぶ様は、まさに"用の美"。今まで見たことも無い用途の刷毛の一種に、常盤さんも思わず「京都ならでは」と驚嘆!
さらに足を延ばし、素材選びの段階から完全オーダーメイドの箸の誂え専門店で、使いやすく美しい箸を体感。
最後はミシュランの星を持つ高級カウンター懐石の店へ。料理人たちがこぞって愛用する鍛金(たんきん)工房の酒器や鍋を使った料理を堪能し、"用の美"を体感します。
大人気カフェコーナーは、日本を代表する映画スターが愛した北区の喫茶店。古いヨーロッパ映画に出てきそうな琥珀色の空間が広がります。
【出演】
鷺珠江(河井寛次郎記念館 学芸員)
内藤幸子(内藤商店 社長)
門田範子(喫茶花の木)
寺地伸行(WESTSIDE33)
北村隆充(京都おはし工房)
本村衛由(じき宮ざわ)
【協力】
河井寛次郎記念館、内藤商店、喫茶花の木、WESTSIDE33、京都おはし工房、じき宮ざわ