第30話  

tenryuhachibu_30.jpg 蕭峯(しょう・ほう)は、反乱軍との戦いでの功を認められ、遼の南院大王に。だが、その胸中は複雑だった。耶律洪基(やりつ・こうき)からは南朝――宋の攻略を命じられているが、戦となれば無数の民が命を落とすことになる。恩義と良心との板挟みとなり、その心は揺れていた。そんな折、彼は遼の兵に捕まって連れてこられた宋の民の列を目にする。かわいそうに思い、民を逃がしてやる蕭峯。だが、その中の1人が突然、「死ね!」と叫ぶやいなや、襲いかかってきて...。