6月19日~6月23日
6月19日(月)
「台湾に向けた中国の"認知戦"の実態と総統選への影響」
ゲスト:半田 滋(防衛ジャーナリスト / 元東京新聞論説委員)、野嶋 剛(ジャーナリスト / 大東文化大学教授)
来年1月に迫った台湾の次期総統選は、与党民進党と野党国民党に加え、第三の党台湾民衆党の候補による三つ巴の戦いになる見込みだ。
今、台湾では、中国が仕掛けて、与党民進党に関するネガティブ情報を注入する「認知戦」が激化しているという。具体的には、蔡英文政権の腐敗や暴力団との癒着を指摘し、政権が一部の組織の利益を優先させているという陰謀論的な情報操作だという。
この政治戦に、中国の軍事的な挑発や、「認知戦」などの謀略戦が介入することになれば、選挙戦の行方は、混沌としたものにならざるを得ない。
中国が仕掛ける「認知戦」の実態と、現状での台湾の政治情勢を専門家と共に徹底分析する。
6月20日(火)
「ウクライナ大規模反攻分析 徹底抗戦 露軍の弱点は?」
ゲスト:畔蒜 泰助(笹川平和財団主任研究員)、鶴岡 路人(慶應義塾大学准教授)
ウクライナの大規模な反転攻勢について、ゼレンスキー大統領は「戦闘は厳しいが、前進している」と強調。ウ軍は東部と南部から少なくとも4つの戦線で反攻を続け、領土奪還を目指している。
一方、露軍は塹壕を張り巡らし、新たな航空戦略で徹底抗戦。プーチン大統領は「ウクライナに壊滅的な損害を与えている」と主張するが、「現代的な兵器が足りない」と弱気な一面も見せ始めた。
硬軟使いわけるプーチン氏の狙いとは?ウ軍は露軍の弱点をどう突き、領土奪還作戦を進めるのか?
過熱する情報戦を読み解き、最新戦況を分析する。
6月21日(水)
「米中対話再開で関係改善は? 先端技術めぐる中国の脅威」
ゲスト:細川 昌彦(明星大学経営学部教授)、西濵 徹(第一生命経済研究所主席エコノミスト)
ブリンケン米国務長官は、バイデン政権の閣僚として初めて中国を訪問し、習近平国家主席と会談。
習主席は「中米関係の安定化に前向きな役割を果たすよう望む」と述べたのに対し、ブリンケン氏は、米中関係を責任を持って管理することが「米国と中国、そして世界の利益になる」と訴えた。米中の関係改善につながるかが今後の焦点となる。
一方、日本では15日に、国立研究開発法人・産業技術総合研究所に勤務する中国籍の研究員が、2018年4月に、先端技術に関連する情報を中国企業に漏えいしたとして逮捕された。中国企業は情報入手後、特許を申請し、承認されたという。近年、中国は先端技術の軍事転用が指摘されている。
経済安全保障における中国の脅威にどう対処するのか、専門家と徹底議論。
6月22日(木)
「マイナトラブルで支持率下落 解散先送りで岸田政権は?」
ゲスト:高安 健将(早稲田大学教授)、久江 雅彦(共同通信社編集委員兼論説委員)
先週、解散をめぐる岸田首相の発言に翻弄された永田町。解散風は、岸田首相自身の発言で一気に止み、通常国会は延長なく21日で閉幕した。会期末、首相の専権事項とされる解散権に、与野党共に振り回された形だが、あれは一体何だったのか?解散を先送りした岸田首相、与野党それぞれの思惑は?
一方、マイナンバーカードのトラブルが相次ぎ、岸田政権の支持率は軒並み下落傾向。野党は閉会中審査を求めているが、信頼回復への道は?岸田政権と対峙する野党、さらに秋の政局に向けた動きを詳しいゲストと考える。
6月23日(金) 「なるほどナットク永田町」
「解散風はなぜ吹く? / 幹事長の権限」
ゲスト:歳川 隆雄(インサイドライン編集長)、与良 正男(毎日新聞客員編集委員)
毎月第2・第4金曜日は、『なるほどナットク永田町』と題して、今さら人にきけない政治の基本、永田町のトリビアなどを専門家に聞く。
今回はまず「解散風はなぜ吹く?!」を解説。総理大臣の専権事項といわれる「衆議院解散権」。21日に閉会した通常国会会期中に永田町に"解散風"が吹き荒れ、緊張が高まった。結局、解散は先送りされたが、なぜ解散風は吹くのか?どうやって吹かせるのか?歴代の「〇〇解散」を追いかけながら、解散風の実体を探っていく。
そのほか、党三役の中でも絶対的権力を持つといわれる党幹事長についても解説。TVドラマなどでは「誰もが恐れる人物」のように描かれることが多い党幹事長だが、実際、どんな権力を持っているのだろうか?政府との力関係も解明しながら、歴代名幹事長の人となりについても触れる。