第3回 会社の想いと技術をつなぐ事業承継
「団塊の世代」800万人全員が75歳以上の後期高齢者となる2025年。
中小企業や小規模事業者では、経営者およそ245万人が平均引退年齢である70歳を超え、そのうちのおよそ半数にあたる127万人が後継者未定といわれる。
まさに事業承継は、日本経済の重要課題の一つといえる。
こうした中、会社を持続的に成長させてきたのが、創業74年の老舗 自転車用ベルメーカー・株式会社 東京ベル製作所。輸入品のベルが国内市場を席巻する中、積極的な商品開発と輸出に力を入れることで独自の地位を確立してきた。
四代目社長の市村晃一さんは、事業承継から12年間、月次決算を徹底し会社の黒字化に努めてきた。また、金融機関との信頼関係構築にも取り組むなど、長く続く会社へと磨き上げを行っている。会社を未来へつなげる10年先のビジョンとは...。