第48話  紅さす花嫁

ookamidenka_48.jpg 疾沖は失恋の痛手を引きずったまま、間近に迫る決戦に備えていた。そこに兵を装う耶律宝娜(やりつほうな)が現れた。疾沖を案じて軍営に潜り込んでいたのだ。寄せられる好意に戸惑い、その身を案じるあまり、冷たい言葉で突き放す疾沖。耶律宝娜は涙ながらに琥珀を残して去る。捨て身で楚有禎を救おうとする渤王を、馬摘星は監禁させてでも引き止めた。数日後、檻から出させると、赤い紅をさして花嫁衣装で待ち受ける。ある決意を胸に秘め、口づけを交わすのだった。