第39話 生死を共に
馬摘星が目覚めると、すでに渤王の姿はなかった。溍(しん)国に戻った疾沖と馬摘星は、馬摘星が渤王にさらわれながらも無事帰還したことで、2人の不埒な関係を疑う噂(うわさ)があることを知る。そして皇女としての馬摘星の名誉を守るため、疾沖は馬摘星を娶ると宣言する。渤王は溯暘(そよう)に帰る前に遥姫(ようき)を呼び出した。自分の死後、楚有禎(そゆうてい)と夜煞(やさつ)隊を守るよう頼み、赤霄(せきしょう)剣と同じ玄鉄(げんてつ)でできた匕首(ヒシュ)を渡した。渤王を慕っている遥姫は、渤王の命を守るため、一計をめぐらす。