第11話 東京への旅立ち
昭和59年2月。看護学校の合格通知がしのぶに届く。
その数日後、しのぶは東京へ発つことになる。静子は慶子のお守りをそっとしのぶに持たせる。
しのぶが家を出ると、借金取りに追われて行方をくらませていた龍作が立ちはだかる。しのぶがどこへ行こうと追いかけていくからな、と言い残して、龍作は再び逃走する。
上京したしのぶは大丸家に身を寄せ、耕造の病院を手伝いながら看護学校へ通うことになる。則子はしのぶを慕う澄夫に、家柄の違う人間と親しくしないよう注意する。
千鶴子はしのぶを親友と呼び、歓待する。しのぶの部屋も自分と同じようにゴージャスにしつらえる。