1月30日~2月3日
1月30日(月)
「クーデターから2年 民主派弾圧が続くミャンマーの今」
ゲスト:根本 敬(上智大学総合グローバル学部教授)、久保田 徹(ドキュメンタリー映像作家・ミャンマーで3か月半拘束後帰還)
ミャンマーの国軍クーデター発生から2月1日で丸2年。欧米諸国はミャンマーに経済制裁を実施し、ASEAN諸国も「暴力の即時停止」などを要求したものの、国軍はこれを無視。今年8月に総選挙を実施して「国軍側の勝利」を正当化するとみられている。
ミャンマー国内では、国軍による民主派への野蛮な弾圧が続いており、最悪な状況は変わらないという。その実態について、去年民主派デモを取材中に国軍に拘束され、3カ月半にわたる収監の末、解放されたジャーナリストの久保田徹さんがスタジオで生報告。さらに、ミャンマーのために日本政府は、そして我々一人ひとりは、何をなすべきかを考える。
1月31日(火)
「ウクライナ戦争の教訓 日本のミサイル防衛は万全か?」
ゲスト:河野 克俊(前統合幕僚長)、黒井 文太郎(軍事ジャーナリスト)
中国は急速に軍備増強を進め、北朝鮮は異例の頻度でミサイル発射実験を繰り返す。日本を取り巻く、東アジアの安全保障環境は一層厳しさを増している。
こうした東アジア情勢の一方で、いま連日のようにミサイル攻撃を受けているのがウクライナだ。ロシア軍は民間やインフラ施設など、ウクライナ全土にミサイルを撃ち込んでいる。
日本は、安保関連3文書を改定し、敵の基地などをたたく「反撃能力」の保有や防衛費の増額にかじを切った。もし、ミサイルで攻撃されるという脅威が身近に迫ったら─。その時の備えは万全なのか?
ウクライナ戦争の教訓から、日本のミサイル防衛の在り方を徹底検証する。
2月1日(水)
「詳報!尖閣諸島海洋調査 中国の脅威に日本の備えは?」
ゲスト:山田 吉彦(東海大学海洋学部教授)、小原 凡司(笹川平和財団上席研究員)
1月30日、沖縄県石垣市は尖閣諸島周辺で2回目の海洋調査を実施した。今回は、漂着ごみや気候変動の影響を受ける尖閣諸島と周辺海域の最新データを収集。小型無人機「ドローン」による景観調査も行った。
調査中、中国海警局の船1隻が領海に侵入し、調査船に接近する動きを見せたため、海上保安庁の巡視船が間に入り、安全を確保したという。
中国海警局が武器使用のハードルを下げる「海警法」を施行してから、2月1日で丸2年。尖閣諸島沖での活動はエスカレートし、接続水域内での海警船の確認は、去年1年間で336日と過去最多を更新した。また、去年12月には、領海での連続滞在時間が、2012年の国有化以降で最長の72時間45分に及んだ。
果たして、中国の脅威に日本はどう備えるのか?海洋調査に同行した東海大学・山田吉彦教授が生出演。調査結果や現場の状況などを報告する。
2月2日(木)
「国会の焦点 防衛費増額の財源は増税か?国債か?」
ゲスト:西田 昌司(自民党参議院議員)、森信 茂樹(東京財団政策研究所研究主幹)
政府は2023年度以降の5年間の防衛費を約43兆円に大幅増額するとしている。27年度以降、毎年4兆円程度の追加財源が必要となるため、4分の3を歳出改革などで捻出し、残りの4分の1となる1兆円強を法人税・所得税・たばこ税の増税で賄う方針だ。これには国民の約6割が反対。また野党だけではなく、自民党内からも最大派閥・安倍派の議員を中心に増税反対論が噴出。「国債発行で賄うべき」という声が多く上がっている。
しかし、2021年度末の国債発行残高は、1114兆円。負債を資産が上回る債務超過が687兆円と膨張に歯止めがかからない状況だ。増税か?国債か?自民・積極財政派議員と元財務官僚が、防衛費増額の財源をめぐり考える。
2月3日(金)
「ネット社会の闇 誹謗中傷被害に必要な対策」
ゲスト:国光 あやの(総務大臣政務官)、松永 拓也(関東交通犯罪遺族の会 あいの会 副代表理事)
毎月第1・第3金曜日は、ジャーナリストの岸田雪子が、月曜~木曜日で扱う政治・経済・国際問題や安全保障といった硬派なテーマにとどまらず、子育て・教育・カルチャー・スポーツなど、身近なテーマを生活者目線で取り上げ、分かりやすくかつ 週末を迎える視聴者がホッと一息つけるような、明るい未来志向のスタンスでお送りしていきます。
SNSでの誹謗中傷や人権侵害などの問題が年々増加し、被害が深刻化している。ネット社会が拡大する一方で、これまで被害を受けた人を守るための法律が追い付いていなかった。その声を受け、去年、被害者を守るための新たな改正法が施行された。現在、被害に合っている人はどうすればいいのか。SNSでの誹謗中傷をどうすればなくすことができるのか。池袋の乗用車暴走事故で妻と娘を亡くし、その後SNSで誹謗中傷を受けた松永拓也さんと、自民党の人権侵害等の対策プロジェクトチームの事務局長を務めている、総務省の国光あやの政務官に聞く。