第5話 面影に揺れる心
馬家一族惨殺の衝撃で馬摘星は心の病を患い、生ける屍となってしまう。生存の可能性を信じて馬摘星を訪ね当てた通州(つうしゅう)の若城主・顧清平(こせいへい)は、渤王らが目を離した隙に馬摘星を連れ去る。一方、溍(しん)国の陰謀による馬府襲撃の知らせを受けた馬峰程(ばほうてい)は城主の敵を討つため、馬家軍を率いて都に向かう。この知らせを聞いた楚馗は馬家軍が溍国討伐のため、朝廷に帰順すると踏んで丞相(じょうしょう)の敬祥(けいしょう)を迎えに出すが、馬峰程の胸には晴らしきれない疑念があった。