7月4日~7月8日
7月4日(月)
「返還から25年 香港の今と習近平体制の今後」
ゲスト:倉田 徹(立教大学法学部教授)、近藤 大介(講談社特別編集委員)
今月1日香港は、英国から中国に返還されて25年を迎えた。返還に当たり、当時の江沢民国家主席は、英国との間で「高度な自治」を謳った香港の自治性と国際的地位を尊重する「一国二制度」を50年間は維持すると約束したはずだった。しかし約束されていた様々な民主化、例えば香港政府トップ「行政長官」の選挙を、直接選挙へ移行させるなどは実現する事はなかった。
さらに、2019年「逃亡犯条例改定」への反対などをきっかけに大きく高揚した香港の民主化運動に直面した中国政府は、逆にこれを「国家の安全の危機」と、直接介入して「香港国家安全維持法」を制定。その結果、50年間約束されていた「一国二制度」は、その半分の25年で事実上終焉した。
そんな中、習近平国家主席は1日、香港で演説し、「一国二制度の成功は世界に広く認識されている。変更する理由はなく、長い間維持されるべきだ」と述べている。
そんな香港の現状と、異例の3期目入りを目指している、習近平政権の今後の行方を、専門家と共に探る。
7月5日(火)
「日韓首脳初対面の内幕 「徴用工」打開策と本気度は?」
ゲスト:辺 真一(コリア・レポート編集長)、渡部 恒雄(笹川平和財団上席研究員)
韓国・文在寅前政権下で「戦後最悪」といわれた、日韓関係はどうなるのか。
岸田文雄首相は、6月末の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の場で、尹錫悦大統領と初めて対面した。正式な会談ではなく数分の立ち話だった。この時、尹大統領は岸田首相に、「未来志向的に進む考えを持っている」と、関係改善に強い意欲を示した。
しかし、最大の懸案である元徴用工問題など、解決すべき課題は多い。歩み寄ると、はしごを外す韓国の歴代政権だが、果たして尹大統領の本気度は?
一方、バイデン米政権は、中国・ロシアの脅威や北朝鮮の核問題を抱える中で、日米韓の連携をどう強化していくのか?
日韓両首脳の初対面の舞台裏を検証し、日韓関係改善への方策を聞く。
7月6日(水)
「尖閣諸島沖で中露が連携!? 深刻な脅威にどう備える」
ゲスト:山田 吉彦(東海大学 海洋学部教授)、小原 凡司(笹川平和財団 上席研究員)
防衛省は今月4日、沖縄・尖閣諸島沖の接続水域で、中国海軍とロシア海軍のフリゲート艦各1隻の航行を確認したと発表。中露両国の連携は確認されていないものの、日本政府は挑発行為に警戒を強めている。中露の艦艇は6月以降、同じようなルートで日本列島を周回する動きも見せている。
尖閣諸島を巡っては、中国海警局の船2隻が、先月21日の早朝、領海内へ侵入し、23日の夜に退去するまで約64時間滞在し、これまでの最長滞在時間を更新している。
ほかにも、東シナ海での中国によるガス田の開発、島根・竹島周辺での韓国船による無許可での海洋調査、日本海に向けてミサイル発射を繰り返す北朝鮮など、四方を海に囲まれた島国・日本を取り巻く状況は緊迫度が増している。
他国の脅威にどう対処し、日本の海をどのように守っていくのか?参院選の争点の1つとされる外交・安全保障、とりわけ日本の海洋政策や、海洋安全保障について、その道の専門家と共に考える。
7月7日(木)
「参院選まであと3日! あなたの一票の価値は」
ゲスト:谷口 将紀(東京大学大学院教授)、伊藤 惇夫(政治アナリスト)
今月10日投開票日の参議院選挙は、物価高・景気対策や新型コロナウィルスの感染症対策、さらに外交・安全保障など、私たちの生活に大きくかかわる政策が争点となっている。
3年に1度の国政選挙だが、政権交代がかかる衆議院選挙に比べて、参院選への関心は低調だ。このため、投票率も低下傾向が続き、前回は過去2番目に低い投票率だった。二院制は本来、多様な民意を国会に反映することが可能なはずだが、なぜ国民の関心は低いのか?
参議院のこの先の3年を選択する重要な選挙を前に、改めて、私たちの一票の価値について考える。
7月8日(金)
「猛暑に勝つ江戸メシの勧め / コロナ禍の歌詠み『ホスト万葉集』」
ゲスト:永山 久夫(食文化史研究家)、手塚 マキ(「ホスト万葉集」 元ホスト)
毎月第2・第4金曜日は、注目のニュースを、ゲストの論客とBS11解説委員のジャーナリスト・二木啓孝が徹底解説する「NEWS勘どころ」、ゲストが独自の目線でニュースに切り込む「クロスアングル」、そして気になる新聞記事を深堀りする「ニュースのツボ」の、3つのコーナーをお届け。
早い梅雨明けで猛暑到来!暑さで食欲も減退し既に夏バテ気味...。そんな時は江戸時代にならってみてはいかがだろうか?雑穀、米、納豆、味噌、ぬか漬け等など、よく知られた食材こそが健康の源になる!?江戸時代のレシピ「江戸めし」から夏を乗り切る料理を長寿食研究家が紹介。また、新宿歌舞伎町に生きるホストが月一回開催している『ホスト歌会』に迫る。ホスト×短歌という意外な組み合わせが化学反応を生み出し、コロナ禍の『夜の街』を生きる彼らの心の内を「五七五七七」の調べで映し出す。