第80回 京都の夏の花めぐり~紫陽花・半夏生・桔梗・蓮の寺へ~
解説:北野 眞幸(写真家)
今回は、四季折々の花が美しく咲き誇る花の寺を紹介する。
京の夏の花と言えば、紫陽花が筆頭に挙げられるだろう。宇治市にある三室戸寺は、およそ2万株もの紫陽花が咲き誇る京都屈指の紫陽花スポットで、毎年多くの観光客で賑わっている。最近は、見つけると「恋の願いがかなう」「運が開ける」と言われているハート型の紫陽花が、若い女性を中心に人気を集めている。
次に紹介するのは、建仁寺の境内にある塔頭寺院、両足院。こちらは6月下旬から7月にかけて見頃を迎えるハンゲショウが有名だ。名前の由来とも言われている「半夏生」の頃に、花が咲き葉っぱが半分白く輝くという、何とも不思議な美しさをたたえた花で、訪れた人の目を楽しませてくれる。
さらに東福寺の塔頭寺院・天得院や花園にある法金剛院にも足を延ばし、見頃を迎えた桔梗と蓮の花を紹介する。蓮の寺に伝わる西行法師のせつない思いとは?
京都で写真家として活躍する北野眞幸さんが、「撮影のコツ」も紹介しながら、京の花の寺をめぐる。