第64回  若冲が愛した錦市場~存続の危機と繁栄の歴史~

解説:井村 直恵(京都産業大学 経営学部 准教授)

「京の台所」と呼ばれる錦市場。普段のおかずから有名料亭の食材まで揃うこの商店街は、400年以上の歴史を誇るが、常に順風満帆だったわけではない。幾度も存続の危機を迎え、その都度商店主たちが力を合わせて乗り越えてきた。 今回は、錦市場の存続の危機と繁栄の歴史を紐解きながら、コロナ禍という世界共通の試練に挑む商店主たちの姿を追う。
江戸中期に活躍した天才絵師、伊藤若冲。若冲の生家は、錦市場の裕福な青物問屋だった。錦市場をこよなく愛した若冲が56歳からの3年間絵筆を置いたワケとは?そして、好んで描いた伏見人形の絵が伝える若冲の覚悟とは?
新たな試練を前にして再び結束力が問われる錦市場。先人たちの知恵を受け継ぎ、ピンチをチャンスに変えようと奮闘する商店主たちのチャレンジを伝える。

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