11月9日~11月13日
11月9日(月)
「菅政権の温暖化対策 炭素排出ゼロは可能?」
ゲスト:橘川 武郎(国際大学大学院 国際経営学研究科 教授)、田村 堅太郎(地球環境戦略研究機関 上席研究員)
菅義偉首相が所信表明演説で宣言した「温室効果ガス排出量の2050年実質ゼロ」の新目標。EUなどが掲げる目標からは"周回遅れ"と言われてきた日本も「脱炭素社会」実現に舵を切り、温暖化対策重視の姿勢を明確にした。
政府は昨年、パリ協定の目標達成に向けた長期戦略を閣議決定したものの、具体的な時期を示していなかったため、この宣言で一歩前進した形だ。しかし、その実現は容易ではない。専門家と共に、日本がとるべき具体策を読み解く。
11月10日(火)
「中国攻勢で迫る台湾危機 日本の外交・安全保障戦略は?」
ゲスト:中山 泰秀(防衛副大臣 / 自民党衆議院議員)、香田 洋二(元自衛艦隊司令官 / 元海将)
米中対立の激化で、中国の台湾に対する軍事的圧力が著しく強化された。米大統領選の間隙を突く形で、中国軍機は台湾海峡の中間線を越え、挑発行為を繰り返す。これに対して米国は、台湾への武器売却を加速させて中国をけん制。中国が重要視する海域での米海軍などによる演習も頻繁となり、偶発的衝突への懸念が高まっている。
一方、中国の武装公船の大型化・重火力化が進み、沖縄県・尖閣諸島周辺での日本領海侵入も激しさを増すばかりだ。米中対立が新局面を迎える中、「中台危機」や「尖閣有事」に日本はどう対処すべきか?菅義偉政権の外交・安全保障戦略を聞く。
11月11日(水)
「国会論戦における菅首相の「答弁力」を徹底検証」
ゲスト:田﨑 史郎(政治ジャーナリスト)、龍崎 孝(流通経済大学 スポーツ健康科学部 教授 / 元TBS政治部長)
先週行われた、衆参両院の予算委員会。初の国会論戦に臨んだ菅義偉首相は、社会現象になっているあの人気アニメの決め台詞「『全集中の呼吸』で答弁させていただく」を口にした。その菅首相に対し、野党がほぼ「全集中」で追及したのが「学術会議任命拒否問題」。もっとも、菅首相は一貫した守りの姿勢でかわし続けた。
「デジタル庁」「コロナ対策と経済再生」「脱炭素」など、多岐に渡った菅首相の国会答弁を検証し、政治・外交術などを分析する。
11月12日(木)
「臨時国会で見えた菅政権の課題」
ゲスト:秋本 真利(自民党衆議院議員)、中北 浩爾(一橋大学大学院 社会学研究科 教授)
臨時国会では、多くの野党が「日本学術会議任命見送り問題」を執拗に追及するなど、菅義偉首相の就任後初となる論戦が繰り広げられている。菅首相が「新しい成長戦略」と位置付ける「2050年温室効果ガスの排出量実質ゼロ目標」では、一部野党から原発新設について質問されると「"現時点"では想定していない」と、これまでの政府・自民党とは微妙に異なる姿勢もみせた。ただ、"将来"の新設には含みを残したと言えなくもない。
安倍晋三前首相と違い、理念より実務が先行する半面、「心の奥底」が見えにくいとも評される菅首相。国民が期待するコロナ対策と経済浮揚策を両立させ、迫る衆院選に弾みをつけることができるのか。じっくり議論する。
11月13日(金)
「米国の新政権誕生で変わる?日米の安保・経済関係」
ゲスト:潮 匡人(評論家 / 軍事ジャーナリスト)、谷本 有香(『Forbes JAPAN Web』編集長)
毎月第二金曜日の『報道ライブ インサイドOUT』は特別編。注目のニュースを、ゲストの論客とBS11解説委員のジャーナリスト・二木啓孝が徹底解説する「NEWS勘どころ」、ゲストが独自の目線でニュースに切り込む「クロスアングル」、そして気になる新聞記事をピックアップする「ニュースのツボ」の、3つのコーナーで構成する。
【今回の「クロスアングル」】
◆アメリカ大統領選挙で、民主党のバイデン前副大統領の勝利が確実となった。トランプ政権と政策は大きく変わることが予想されるが、日本はどう対応していけばいいのか?日米安保と経済の面からゲストに解説してもらう。