第17回 宇都宮二荒山神社(栃木)
宇都宮市の中心部にありながら、街の喧噪から逃れた静謐な空間が広がる場所があります。宇都宮二荒山神社(うつのみやふたあらやまじんじゃ)。下野国の一之宮であるこの神社は、代々城主が社務職を兼ね、「宇都宮大明神」と称し、郷土の祖神・総氏神さまとして篤い信仰を受けてきました、年の瀬迫る冬の夜、街に繰り出す神輿のお練り。神輿に坐すは、「ふたあらさん」の愛称で親しまれるご祭神「豊城入彦命 (とよきいりひこのみこと)」。戦乱の世、太平の世、街を見下ろす明神山に鎮座して人々の暮らしを見守り続けた存在に、『来年もよろしくお願いします』と皆がそっと手を合わせます。栃木県・宇都宮市に坐すごりやくさん、宇都宮二荒山神社です。