9月9日~9月13日
9月9日(月)
「"新冷戦"で激変?日本取り巻く安保環境」
ゲスト:小原 凡司(笹川平和財団 上席研究員)、小泉 悠(東京大学先端科学技術研究センター 特任助教)
去年「平和条約交渉を加速化させる」と合意した安倍・プーチン両首脳だが、今月5日に27回目となる会談を行ったものの、北方領土交渉はさしたる進展もなく終わった。
それどころかここに来て、ロシアはオホーツク海への米国の艦隊侵入を阻むため、対艦ミサイル「バスチオン」配備など、北方領土で着々と軍備計画を遂行してきた事が明らかになった。とても「島を返す」などと言った次元の交渉が進展する展望とは、無縁な厳しさだ。
日本を巡る安保環境は、米中"新冷戦"状態の激化、INF(中距離核戦力全廃条約)の無効化など国際的環境の変化によって、大きな岐路を迎えている。戦後最悪と言われる日韓関係の下、韓国は日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)離脱を決定。その間隙を突いて、今秋にも軍事協力協定を締結するとも言われる中ロが、それぞれの戦闘機2機ずつを同時に竹島領空に侵犯させる事案も発生。北朝鮮も、短距離ミサイルの発射実験を繰り返す。
今、このように日米韓3国の安保体制を揺るがす事態も頻発するようになった現状を踏まえ、日本の安保環境の課題と問題点を探る。
9月10日(火)
「経済失速で苦悩の韓国 反日強硬に隠れた背景とは」
ゲスト:真壁 昭夫(法政大学大学院 政策創造研究科 教授)、真田 幸光(愛知淑徳大学 ビジネス学部・研究科 教授)
日韓対立の中で、韓国経済の停滞が続く。最低賃金の急速な引き上げで失業者が増加。日本の輸出管理適正化に加え、最大の輸出相手である中国経済の景気減速など、文在寅政権は「内憂外患」の様相だ。
しかし、「北朝鮮との経済協力が実現すれば、一気に日本の優位に追いつく」と、文氏は強気の姿勢を示す。文氏は、2045年までに「南北統一」を目指すというが、その発言の背景とは?
観光業や流通業にも影響が出始めた日韓の対立を、経済の視点から解き明かす。
9月11日(水)
「安倍内閣改造 国民の暮らしは変わるか?」
ゲスト:松井 孝治(慶應義塾大学 総合政策学部 教授)、永濱 利廣(第一生命経済研究所 経済調査部・首席エコノミスト)
去年10月以来の内閣改造と自民党役員人事。その注目ポイントを検証する。「安定と挑戦の強力な布陣を整えたい」と語った安倍総理だが、その思惑は?日韓問題や様々な外交課題でそのかじ取りが注目される外務大臣のポストには誰が就くのか。前回1人だった女性の閣僚登用はどうなるのか。そして今回の改造新設される社会保障の担当大臣の役割とは?10月の消費税増税新体制スタートを控える中、今回の内閣改造で私たちの暮らしにどんな影響があるのか考える。
9月12日(木)
「内閣改造にみるポスト安倍レースの行方」
ゲスト:田﨑 史郎(政治ジャーナリスト)、中北 浩爾(一橋大学大学院 社会学研究科 教授)
安倍首相は11日に、内閣改造と党役員人事を行った。内閣の要である菅官房長官と麻生副総理兼財務相が留任。党役員では二階幹事長も続投と「安定」重視の人事となった。
一方で注目されるのが、総裁任期残り2年となった首相による「後継者育成」人事。かつて小泉元首相が、いわゆる「麻垣康三」と呼ばれた「ポスト小泉」の有力候補を要所に配したように、任期最後の内閣改造は後継者を意識するもの。今回のサプライズは、若手筆頭株の小泉進次郎氏の大抜擢。内閣改造・党役員人事から、「ポスト安倍」レースの行方を占う。
9月13日(金)
「安倍改造内閣の狙いと実力」
ゲスト:伊藤 惇夫(政治アナリスト)
金曜日は、1週間のニュースを総括。BS11解説委員の二木啓孝とBS11アナウンサーの八木菜緒が、月曜~木曜ゲストの注目発言を、各界論客と共に振り返る。
今週は、11日に発足した安倍改造内閣の「真の狙いとその実力」について、ゲストの政治アナリスト・伊藤惇夫氏に聞く。
その他、月曜日のテーマとして取り上げた、一時大きく前進したに見えたが再び停滞してしまった、「北方領土問題」の行方についても今一度考察する。