第38回  日本の美の神髄に迫る『軽井沢千住博美術館』(長野・軽井沢)

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●日本の美の神髄に迫る「軽井沢千住博美術館」へ
日本の美術館の魅力を纏めた一冊の本『フランス人がときめいた日本の美術館』。著者でフランス人の美術史家ソフィー・リチャードさんのメッセージをヒントに、女優で脚本家、詩人でもある近衛はなが日本の美術館の魅力を再発見するトキメキの旅へ。今回の舞台は、日本有数の避暑地に佇み、自然とアートの調和が楽しめる「軽井沢千住博美術館」です。

●世界的日本画家 千住博の作品を紹介するための美術館
ヴェネツィア・ビエンナーレ絵画部門で東洋人として初めて名誉賞を受賞、いま世界で最も注目されている千住博の1978年から制作された重要な作品群を収蔵。建築は西沢立衛(妹島和世氏とのユニットSANAAにて建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を受賞)が設計。軽井沢の森の中に千住作品が一体となるイメージで鑑賞することが出来る空間を演出した、まるで森の中を歩いているような美術館です。

●幅13m、巨大な「滝」に秘めた思いとは?千住博、「日本画」へのこだわり
番組では、N.Y.在住の千住博氏自らが作品を案内。岩絵の具など天然の顔料を使って、和紙や絹に絵を描く日本画、その伝統を受け継ぎ、未来へ紡ごうとする千住の想いを聞きます。さらに「自然」をテーマに創作を続ける千住博の強いこだわりとは?街で目にするパブリックアートや、「海と空」「ザ・フォール」など、展示作品を見ながら解説いただきます。

●千住博の知られざる青春時代
「自然」をテーマにした作品が生まれるまで、千住には作品のテーマが見つからず、もがき苦しんだ時期がありました。初期の作品から、新作「崖」のシリーズが生まれるまで、千住博が歩いた道のりを追います。

●千住博、新たなる挑戦
千住が還暦をすぎて、初めて挑戦した「水墨画」。墨一色で描写するため、高い技術が求められると言います。満を持して挑戦した「水墨画」の伝統技法の中にも、千住作品らしい独自の工夫が凝らされていました。

紹介作品:千住博「ザ・フォール」、「地の果て」、「四季樹木図」、「海と空」、「六月の空」、「崖」(襖絵)、「水の記憶」、尾形光琳「紅白梅図屏風」       

取材協力:軽井沢千住博美術館