第35回 ヒミツがいっぱい!東海道五十三次『那珂川町馬頭広重美術館』《栃木・那珂川町》
●ヒミツがいっぱい!東海道五十三次「那珂川町馬頭広重美術館」へ
日本の美術館の魅力を纏めた一冊の本『フランス人がときめいた日本の美術館』。著者でフランス人の美術史家ソフィー・リチャードさんのメッセージをヒントに、女優、藤田可菜が日本の美術館の魅力を再発見するトキメキの旅へ。今回の舞台は、栃木県那珂川町の清流、那珂川のほとりに建つ「那珂川町馬頭広重美術館」です。
●隈研吾による広重の芸術と伝統を活かした建物
外観はルーバーと呼ばれる木製格子に包まれ、時間とともに移りゆく光によってさまざまな表情を見せてくれる美術館。新国立競技場の建築にも携わる隈研吾がデザインしました。番組では、広重の雨や自然、季節、時間の描写などに見られる空間表現や光の表現法などをヒントに設計したという隈研吾氏のインタビューも紹介します。
●歌川広重の代表作「東海道五十三次」シリーズがいくつもあった!?
訪ねたときは、企画展「東海道旅三昧」を開催中。その中には、「えっ、これも浮世絵?」と思えるような作品も。番組では意外な「東海道五十三次」シリーズを紹介します。
●広重の魅力溢れる人物像を作品から発見
歌川広重、本名安藤重右衛門。江戸時代に武家に生まれ、父は幕府定火消同心で家職を継ぎますが、歌川派に入門し、画家に。風景画で北斎と人気を二分したことで知られるが、その人物像が語られることは少ない。番組では、東海道シリーズの絵の中に残されているいくつもの描写、そして、当時人気がなかったという美人画などの表現から広重の人物像に迫ります。
紹介作品:歌川広重「東海道五十三次之内 吉原」「東海道五拾三次之内 庄野 白雨」「東海道五十三次之内 赤阪」「東海道五拾三次之内 吉田 豊川橋」ほか
取材協力:那珂川町馬頭広重美術館