第32回  森と向き合った芸術家たち『霧島アートの森』《鹿児島・霧島》~草間彌生、オノ・ヨーコ、村上隆

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●森と向き合った芸術家たち「霧島アートの森」へ
日本の美術館の魅力を纏めた一冊の本『フランス人がときめいた日本の美術館』。著者でフランス人の美術史家ソフィー・リチャードさんのメッセージをヒントに、女優、野村麻純が日本の美術館の魅力を再発見するトキメキの旅へ。今回の舞台は、霧島山の広大な森と山々に囲まれた美術館「霧島アートの森」です。

●迎えてくれるのは、日本が世界に誇る現代彫刻家、草間彌生の『シャングリラの華』
美術館の入り口で出迎えてくれたのは、あやしく咲き誇る水玉模様の花。日本が世界に誇る現代彫刻家、草間彌生の作品。不老不死の桃源郷に色鮮やかに咲き誇るという花は生命、魂、希望を表現していて、この美術館のためつくられたという。この場所に永遠に枯れない花を咲かせた草間の想いとは?

●外国人作家たちが感じた霧島の神秘、天孫降臨伝説
野外では、イスラエルを代表する彫刻家、ダニ・カラヴァン、イタリアの彫刻家ルチアーノ・ファブロの天孫降臨伝説に着想を得た作品を楽しめる。雄大な霧島山を臨み、悠久の時を刻む作品に旅人は何を感じるのか。

●アートホールで村上隆、オノ・ヨーコの作品に出会う
日本を代表するポップアーティスト、村上隆の珍しい立体作品や、ジョン・レノンのパートナーとして有名なオノ・ヨーコの前衛芸術家としての一面を見せてくれる作品に出会えるアートホール。美術館のためにつくられた作品にこだわる「霧島アートの森」に彼らの作品が収集された意味とは?

●森の最深部でソフィーさんイチオシの作品と対話する
木々の間に埋もれるようにして置かれるのが、ソフィーさんいち押し、イギリスを代表する現代彫刻家、アントニー・ゴームリーの作品。「自然と人間の関わり方の一つの方法」を表しているとも言われる彼の作品が語っているのは、霧島山の広大な森と山々に囲まれた美術館のテーマそのものかもしれない...。

紹介作品:草間彌生「シャングリラの華」「赤い靴」、西川勝人「ほおずき・コブシの森」、植松奎二「浮くかたちー赤」、藤浩志「犬と散歩」、ジョナサン・ボロフスキー「男と女」、若林奮「4個の鉄の塊に囲まれた優雅な樹々」、ダニ・カラヴァン「ベレシート」、ルチアーノ・ファブロ「イザナミ・イザナギ・アマテラス」、村上隆「フィジカルパイ」、オノ・ヨーコ「絶滅に向かった種族」、アントニー・ゴームリー「インサイダー」ほか

取材協力:霧島アートの森