第2回  文明が生んだ偉大なアートの頂へ『MIHO MUSEUM』(滋賀)

japanese-museums_02 japanese-museums_02

●文明が生んだ偉大なアートの頂「MIHO MUSEUM」へ
日本の美術館の魅力を纏めた一冊の本『フランス人がときめいた日本の美術館』。著者でフランス人の美術史家ソフィー・リチャードさんのメッセージをヒントに、女優・藤田可菜が日本の美術館の魅力を再発見するトキメキの旅へ。今回は、滋賀県・信楽の山頂にそびえる「MIHO MUSEUM」が舞台です。

●世界的建築家が生んだすばらしい建物
「MIHO MUSEUM」は世界的建築家でアメリカ人のI.M.ペイ氏が「桃花源記」からインスピレーションを受けて設計。日本の伝統を尊重したというペイ氏の日本建築を凝縮したデザインもこの美術館の魅力のひとつ。

●「MIHO MUSEUM」のコレクションは、古代文明を代表する美術品の数々。
ソフィーさんは「エジプト、ギリシャ、ローマ、西南アジア、中国、イスラムの世界まで、ここまであらゆる文明が並ぶ美術館は数多い日本の美術館の中でも稀」だと言う。コレクションの「隼頭神像」は、神殿の至聖所に神そのものとして祀られた礼拝像の遺例。カタールの王族が見学に訪れた時、この像をカタールの国土の一部と交換してくれないかと頼み込んだほどの逸品。ソフィーさんの一番のお気に入りは、紀元前4世紀の小アジアからきた美しいブロンズのリュトン。牡鹿型の美しい酒器で、神に捧げる酒を入れるものだという。

「MIHO MUSEUM」は、西洋と日本の相似も。山頂の美術館「MIHO MUSEUM」にはあらゆる文明を代表する偉大な美術品が展示される神聖な空間でした。

紹介作品:「隼頭神像」、「猛禽装飾杯」、「アルシノエ2世像(女神立像)」、「女神坐像」ほか

協力:MIHO MUSEUM