7月30日~8月3日
7月30日(月)
「米ロ"異常接近"の裏」
ゲスト:春名 幹男(国際ジャーナリスト / 元共同通信社 ワシントン支局長)、下斗米 伸夫(法政大学法学部 教授)
今月、トランプ、プーチン両大統領による初の本格的な米ロ首脳会談が行われた。今回の会談で焦点となったのはロシア疑惑だった。プーチン氏が米大統領選へのロシア介入を否定したことにトランプ氏が同調。これに米国内で非難が高まり、トランプ氏は火消しに追われる結果に。
一方で、核軍縮などで目立った成果はなかったとされる。貿易問題でも保護主義で孤立を深める米国。そんな中、ロシア疑惑を抱えながらも、すり寄るようにロシアに接近するトランプ氏と、その状況を巧みに利用するプーチン氏。"不可解な関係"の2大国に、世界は、そして日本はどう向き合うのか?
7月31(火)
「巨大災害リスク管理は? 世界は防災省の体制に」
ゲスト:河田 恵昭(関西大社会安全研究センター長)、和田 隆昌(災害危機管理アドバイザー)
災害多発国の日本。南海トラフや首都直下地震、局地豪雨など国の存立が脅かされる「災害有事」が迫る。だが、巨大災害の対応は自治体に任され、いざという時の国の体制は、内閣府や国交省など複数にまたがるのが実情だ。
国の備えは現状のままで万全と言えるのか? 災害に特化した「防災省設置」議論の行方は? 国民の命を守るための「災害を前提とした社会」をどう築くべきか。初動対応から復興までを見据えたグランドデザインを、専門家が提言する。
8月1日(水)
「アメリカ抜きの自由貿易・求められる日本のリーダーシップ」
ゲスト:細川 昌彦(中部大学中部高等学術研究所 特任教授)、飯田 泰之(明治大学政治経済学部 准教授)
世界一の経済大国であるアメリカが、トランプ大統領の下、世界に貿易戦争を仕掛けている。自由貿易の時代は終わりを告げようとしているのか?
一方で、自由貿易を進めようという動きも。日本とEUの間ではEPAが成立し、関税が撤廃に向かう。さらに、アメリカ抜きのTPP11も急ピッチで進展し、タイやイギリスも参加する意向を見せている。
グローバル化が進み、「資源を輸入して製品を輸出する」は、もう成り立たない。保護主義に走るアメリカを横目に、日本はどうリーダーシップをとるべきかを考える。
8月2日(木)
「拡大するシェアリングエコノミー」
ゲスト:上田 祐司(株式会社ガイアックス社長 / シェアリングエコノミー協会 代表理事)
アベノミクスによるトリクルダウンが起こらず、日本の個人消費は停滞したまま。そうした中、「単独所有から共同利用」をキーワードにしたシェアリングエコノミーが、その市場規模を拡大させている。
住宅、車、そして食や文化に至るまで、その領域は実に広範囲に渡っていることも、注目ポイント。これまでの大量生産、大量消費の時代は終わり、新たな経済が大きなうねりとなって動き出している。
しかし、遊休資産の有効活用という側面もあるシェアリングエコノミーの前には、今はまだ、「規制」という高い壁も立ちはだる。時代の流れに沿った消費のあり方、新しい経済の仕組み作りに立ち向かう若い力にスポットを当て、日本の消費のあり方を再考する。
8月3日(金)
「世界経済のリスクと日銀の苦悩」
ゲスト:真壁 昭夫(法政大学大学院 政策創造研究科 教授)
IMFが7月に発表した世界経済予測によると、2018年の世界全体のGDP成長率は3.9%と、16年の3.2%、17年の3.7%を上回る好調さを維持すると見られている。しかし、数字が下振れるリスクも潜む。そのリスクとは何か。
また、日本経済にとって大きな影響を与える日銀の金融政策決定会合が先日行われ、新たな政策が発表された。これは何を意味するものなのか。法政大学大学院の真壁昭夫教授に聞く。