2月26日~3月2日

2月26日(月)
「続投へ 黒田日銀問われる方針」

ゲスト:木内 登英(野村総研エグゼクティブ・エコノミスト / 元日銀審議委員)、河村 小百合(日本総研上席主任研究員)

安倍政権は日銀・黒田東彦総裁を続投させる方針を決めた。これで異次元緩和が当面つづき、金融正常化への"出口"が遠のいたという声が多く聞かれる。最近の株価下落に見られるように、上がりすぎた相場はいつ暴落し急激な円高になっても不思議はない。世界経済が後退した場合、"官製相場"頼みともいわれるアベノミクスに、もはや有効な緩和策は望めない。2期目の黒田総裁はうまく"出口"を見つけられるのか?日銀に求められる戦略を考える。


2月27日(火)
「自民改憲案に希望の党は?細野憲法調査会長に聞く」

ゲスト:細野 豪志(希望の党衆議院議員 / 党憲法調査会長)、岩井 奉信(日本大学法学部教授)

自民党のペースで進む憲法改正の議論。最大の焦点は9条と自衛隊だ。これに対して野党各党は、安倍首相が提唱する改憲案に反対の方向で結集しはじめた。 そこでカギを握るのが、希望の党。党内は9条の議論では考え方の幅が広い。首相側の本音は、希望の党の改憲積極派を抱えることだ。党分裂の火種がくすぶるなか、希望の党は3分の2勢力に加わるのか。それとも自民党に徹底抗戦か。そして、来年の参院選に向けての野党再編は? 希望の党・憲法調査会長の細野豪志氏に、次の一手を聞く。


2月28日(水)
「健康寿命を延ばす"未病"への取り組み」

ゲスト:大谷 泰夫(日本健康生活推進協会・理事長)、松井 宏夫(医療ジャーナリスト)

65歳以上の高齢者が21%を占める超高齢社会に突入した日本。厚生労働省の発表によれば平均寿命は世界第2位の長寿国という喜ばしい結果がある一方で、寝たきり度は世界1位という結果が。これは高齢者の多くが"医療の力"で生かされているという事を物語っている。誰もが願う"ピンピンコロリ"これを実現するためには健康な期間をどれだけ維持するかが重要。そこでキーワードとなるのが『未病』。健康な状態か?病気の状態か?の二択ではなく、病気になる因子を抱えている期間をさす言葉。この未病という概念を取り入れ、自分の健康は自分で管理する時代に突入した今、新たに設立された日本健康マスター検定に着目し、我々が学ぶべき事について考える。


3月1日(木)
「『適温相場』変調か?日米の市場に吹く風」

ゲスト:中村 克彦(みずほ証券アナリスト)、ジョナサン・ソーブル(経済ジャーナリスト)

『適温相場』と言われていた株式市場に、イヤな風が吹き始めている。アメリカの長期金利の急上昇、「マネーの流れ」が急変したことで始まった世界的な株安連鎖。アメリカが咳をしただけで風邪をひく日本では、日経平均2万1000円割れの可能性も浮上してきた。為替も円高へと進んでいて、企業業績を直撃しかねない状況。これは、長く緩やかに続いた景気の調整局面なのか、それとも嵐の予兆なのか?「ブラックマンデーの再来」という見出しが躍ったアメリカでは、トランプ大統領が財政赤字解消を放棄。経済指標はアメリカ経済が堅調であることを指し示しているものの、景気後退への備えが薄くなる政策は間違っていないのか?市場に吹き始めた風の正体を徹底検証する。


3月2日(金)
「日米株価乱高下の理由」

ゲスト:白井 さゆり(慶應義塾大学総合政策学部教授)

アメリカの中央銀行であるFRBの議長にジェローム・パウエル氏が就任した。前任のイエレン氏やバーナンキ氏は経済学者だったのに対し、トランプ大統領が指名したパウエル氏は元ウォール街での経験が長い。アメリカ経済が好調で、政策金利の引き上げが続く中、パウエル新議長はどのような舵取りを行うのか注目を浴びている。また実体経済が好調な中、日米の株価の乱高下が続いているが、株式市場が混乱している理由は何か?慶應義塾大学教授で元日銀審議委員の白井さゆり氏に聞く。