2月19日~23日
2月19日(月)
「妹登場!五輪裏の北朝鮮外交」
ゲスト:平井 久志(共同通信客員論説委員 / 元ソウル支局長)、黒井 文太郎(軍事ジャーナリスト)
平昌五輪で注目を集めた北朝鮮・金正恩委員長の実妹・与正氏。特使として訪韓したという与正氏は「ほほえみ外交」を展開し南北融和を演出、韓国の文大統領に訪朝を求めた。北朝鮮が見せた五輪外交の真の狙いは何か?一方、米国からはペンス副大統領が訪韓するも、北朝鮮代表団との接触を拒んだ。トランプ政権では、今、ある軍事作戦が検討されているという。平和の祭典が終わった後、北朝鮮情勢は再び緊迫の度を増すのか?南北融和によって核・ミサイル問題が解決に向かうのか?
2月20日(火)
「改憲案 首相の狙いは年内発議」
ゲスト:柴山 昌彦(自民党筆頭副幹事長/総裁特別補佐)、伊藤 惇夫(政治アナリスト)
自民党の改憲論議が大詰めだ。焦点は「自衛隊」。党内では戦力の不保持と交戦権の否認をうたう9条2項の「維持案」と「削除案」が対立。安倍首相が提起した2項を残す案が大勢を占めるなか、展開次第では秋の総裁選に向け党内抗争が激化する。
「国民投票否決でも自衛隊は合憲」と強気に語る安倍首相だが、自民党内をクリアしても、国会の憲法審査会での論戦や国民投票の行方は不透明。政党思惑と政局が絡む「憲法改正」問題。注目のその行方を、柴山筆頭副幹事長に聞く。
2月21日(水)
「遠のく『核なき世界』 日本の安全保障政策は?」
ゲスト:森本 敏(元防衛相/防衛大臣政策参与 / 拓殖大学総長)、藤井 厳喜(国際問題アナリスト)
今月2日、アメリカのトランプ大統領は、核戦略の指針「核体制の見直し(NPR)」を発表した。その内容は驚くべきもので、爆発力を抑えた小型核弾頭などの新たな核兵器の開発に道を開くもの。
なんと通常兵器に対する報復にも、核兵器の使用を排除しないというのだ。つまり「使える核」の開発であり、これまでの「使ったら最後」という抑止力としての核戦略の転換を意味する。
当然、ロシアや中国も反応し、冷戦後の軍縮の流れが一転、『新冷戦』の時代が到来した。ますます緊迫するばかりの国際情勢だが、日本の安全保障政策はどう進むべきなのか?そして、憲法改正論議は?
2月22日(木)
「どう生きる? 認知症時代」
ゲスト:粟田 主一(東京都健康長寿医療センター 研究部長)、松浦 晋也(科学ジャーナリスト)
厚生労働省の調査・試算によれば、2025年には「認知症患者の数は700万人にのぼり、高齢者の5人に1人は認知症」とされている。しかも700万人という数字は確実に認知症とされる人数であり、MCIと呼ばれる認知症予備群、認知症の疑い患者は含まれていない。おそらくその数まで加えれば1000万人を軽く超えるはずで、日本は10人に1人は認知症という「認知症大国」になる。
来たるべき「認知症時代」にむけて、認知症に対する正しい認識、認知症治療の最前線は? そしてパートナー、両親などが認知症を発症した際の心構えとサポート法は? 認知症外来の最前線で診察に当たる医師と患者のケア専門家に、認知症に向き合う心構えを聞く。
2月23日(金)
「平昌五輪後の南北朝鮮問題」
ゲスト:下斗米 伸夫(法政大学経法学部教授)、柯 隆(富士通総研主席研究員)
平昌オリンピックでは、南北朝鮮の合同選手団が開会式で入場行進、アイスホッケーでは合同チームを結成。また三池淵管弦楽団の公演や、いわゆる美女応援団が話題を呼んだ。
そんな中、北朝鮮の金正恩委員長の妹・金与正氏と序列ナンバー2の金永南氏が開会式に出席。その後、文在寅大統領との会談も行われ、南北融和ムードが一気に高まってきた。これまで結束してきた日米韓3カ国の関係にも影響を与えることは間違いない。
かたや北朝鮮に大きな影響力を持つ、中国の習近平政権とロシアのプーチン政権は、この流れをどう見ているのか。そして五輪後、融和は続くのか。ロシアの専門家・下斗米伸夫氏と中国の専門家・柯隆氏に聞く。