1月29日~2月2日
1月29日(月)
「"安倍流"積極外交はバラマキか?」
ゲスト:田中 明彦(政策研究大学院大学学長 / 前JICA理事長)、大橋 正明(聖心女子大学教授 / 元国際協力NGOセンター理事長 )
1月からバルト、東欧の6カ国を訪問し積極外交をつづける安倍首相。この5年間で130以上の国や地域を訪れた。財界関係者を同伴してのトップセールスも活発だ。
一方、この間、官民合わせ数十兆円の経済支援を表明したともいわれ「ばらまき外交」との批判も。財政が苦しい中、巨額の援助金は国益に役立っているのか?
戦後の賠償から始まった海外援助だが、中国が一帯一路を進めるなど、日本を取り巻く情勢は激変している。海外への経済援助はどうあるべきか。
1月30日(火)
「総裁選で安倍3選の死角は? 岸田派・石破派どう挑む」
ゲスト:平将 明(自民党衆議院議員)、木原 誠二(自民党衆議院議員)
今年は3年に1度の自民党総裁選が行われる。かつては、1月から前哨戦が始まるのが通例だった。しかし、安倍首相3選阻止へ有力候補の発言は静か。衆院選の大勝によって再選支持派を握った安倍首相自身も、発言は慎重だ。
理由の一つに国民世論の動向がある。森友・加計問題のような不祥事が再び起きれば支持率急落。また、憲法改正問題などで党内が揉めると求心力を失う。
世論・憲法・外交という数々のハードルのなか、9月の総裁選の行方は?対抗馬の岸田派・石破派はどう動くのか?
1月31日(水)
「言わねばならぬ! 保守VS護憲リベラルの幻想」
ゲスト:森田 実(政治評論家)
憲法改正が争点となる今年の通常国会。これまで、憲法をめぐりメディアや永田町では「保守VS護憲リベラル」という対立軸が存在していた。しかし、そんな見方におかしいという声が上がっている。
そもそも保守とリベラルという政治概念は、対立するものではないという指摘だ。戦後、日本の政治は保守と"革新"が対立軸だったが、冷戦構造の崩壊の中で、いつしか革新勢力が"護憲リベラル"という形で存在意義を示すようになっていった。
そういった意味では、戦後日本政治は、おかしな対立軸で争ってきたのかもしれない。改めて「保守とリベラル」を考えることで、今後の日本の政治の在り方が見えてくる。
2月1日(木)
「再考 角界のガバナンス」
ゲスト:二宮 清純(スポーツジャーナリスト)、 中島 隆信(慶応大学商学部 教授)
今、ガバナンスの整備の甘さが指摘されている日本相撲協会。「現状では部屋の独立性が高く、協会全体の規律が及んでいない」と語るのは、ガバナンスの整備に関する独立委員会の副座長を務め、2011年の答申で「師匠と協会理事の兼務禁止」を求めた慶應大学中島教授。年寄株の問題など「角界は特殊な世界だから」という認識こそが、相次ぐ不祥事と混乱を招く元凶なのだという。伝統文化を担う公的な団体として特別に国から認められた現在、協会には、社会一般のルールに反することなく大相撲を継承・発展させる義務がある。「今、何をすべきか」、「何を改革しなければならないのか」... 問題の本質に迫る。
2月2日(金)
「加藤登紀子・名曲を歌い継ぐ使命感」
ゲスト:加藤 登紀子(歌手)
1943年、満州のハルビンで生まれた歌手・加藤登紀子は現在74歳。終戦後、わずか2歳で母親、兄弟と共に日本へ命からがら引き揚げてきた。その後、東京大学在学中に歌手デビュー。1966年にはレコード大賞新人賞を獲得する。
「ひとり寝の子守唄」「知床旅情」「百万本のバラ」などのヒット曲を持つ一方、石原裕次郎、中森明菜をはじめ多くの歌手に楽曲を提供。また私生活でも、学生運動で実刑判決を受けた藤本氏と獄中結婚するなど、注目を浴びた。
そんな加藤さんの壮絶な人生と、歌い続けてきた理由についてを聞き、そして、今年から始まる新たなコンサート活動の目指すところについても、語ってもらう。