第65回 江戸幕府崩壊への序章~黒船来航と生麦事件~
今回のテーマは、「黒船来航と生麦事件」
▼ひも解く歴史の謎
①1年前に知っていた「ペリー来航」その時、幕府は・・・
②古地図で見る「生麦事件勃発の地理的要因」
③英国書簡に秘められた陰謀とは
今から約160年前、ペリー率いる巨大な蒸気船の艦隊が日本の海に現れました。いわゆる「黒船来航」は、日本を大きく揺るがし、江戸幕府崩壊のきっかけとなりました。「突然やってきた」と思われている黒船ですが、実は幕府は来航の情報を1年前にはつかんでいました。事前にペリー来航を知った幕府がとった作戦とは。
幕末の生麦村(現在の神奈川県)、薩摩藩・島津久光の一行が江戸からの帰路で馬に乗ったイギリス人4人と遭遇。彼らが馬を下りずに行列を乱したことを無礼として、薩摩藩士が切りかかり1人が死亡した事件が「生麦事件」です。なぜ小さな漁村でこのような事件が起きたのか。古地図を見ると、それは起こるべくして起こったことが分かります。さらに、この事件をきっかけとして、幕府は崩壊に向かってしまいます。カギを握るのが一通の書簡。そこに秘められた陰謀とは。
古地図案内人:西川武臣(横浜市開港資料館)、町田明広(神田外語大学日本研究所准教授)