第48回  傑作選『天下人に仕えた男 千利休と天海の謎』

歌舞伎俳優・尾上松也が、これまでひも解いた千利休と天海の謎を振り返ります。

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戦国の世。織田信長、豊臣秀吉という二人の天下人に仕えた「茶人」千利休。
当時、日本一の国際都市であった大阪・堺の経済界と深いつながりを持ち、茶の湯を通じて各大名との関係も深め、政治的な影響力も強めました。
しかし、その存在は天下人・秀吉の脅威となっていきます。茶人である利休がそれほどまでに力を持った理由とは。
秀吉に切腹を命じられ、69歳でその生涯を閉じた利休。権力闘争説、不正取引説、スパイ説・・・秀吉はなぜ利休に切腹を命じたのでしょうか。

家康、秀忠、家光の徳川三代の参謀として知られる天海。
「130年以上も生きた超人」「正体は明智光秀」など、数々の伝説がまことしやかに語られる謎多き人物でもあります。
今回は、虚実入り乱れる謎の僧・天海を、残された有力史料や古地図と共にひも解き、その実像に迫ります。
織田信長の暴挙や武田信玄の温情など、歴史に翻弄された半生。家康没後の大事業、日光東照宮建立。
そして、全国に東照宮を生み出した天海の思惑とは。