第45回 軍服を脱がされた『上野の西郷像』
今回のテーマは、「西郷隆盛」!
▼ひも解く歴史の謎
①「負けを覚悟!?」西南の役
②対立する大村益次郎への「全権委任」
③軍人の西郷像「なぜ着流し姿?」
鳥羽・伏見の戦いで幕府軍が新政府軍に敗れると、徳川慶喜は朝敵として新政府軍の追討を受けることになりました。それに憤慨して結成されたのが彰義隊。上野寛永寺を拠点とし、新政府への敵対姿勢を示すようになります。勝海舟との会談により、江戸無血開城を行った新政府軍・西郷隆盛は、彰義隊討伐を大村益次郎に全権委任。
その結果、上野戦争は、わずか1日の局地戦で集結し、江戸・関東における新政府の威信は回復します。そんな戦地に、のちに立てられた西郷隆盛像。軍人として活躍したにもかかわらず、その姿は着流しで庶民的なもの。
いったいどうしてこのような姿になったのでしょうか。そこには、西郷隆盛の波瀾万丈がありました。
歌舞伎俳優・尾上松也が古地図を片手に謎をひも解きます。
古地図案内人:本郷和人(東京大学教授)