ACT2  男の磨き方教えます

sho2nd_02.jpg 千夏(江角マキコ)を初めとするショムニのメンバーが、屋台で飲んでいた。伊香保温泉に行くくらいなら、株で当てて海外に行こう、という算段をしている。
すぐ近くで愚痴を言っている男がいる。一見不労者風でツケをお願いするいじけた姿は、情けないものだったが、満帆商事エリート社員の右京(石黒賢の二役)にそっくりだった。その姿を、千夏たちは怪訝に眺めていた。
その翌日、満帆の株が大暴落した。買い集めた男性不能治療薬が、販売中止となり、100億円以上の欠損が出るというのだ。そんな折、右京は帰死回生の巨大契約を提案した。ドイツの通信事業会社ハイネベルク社とアジア通信事業の独占契約を結ぶと言うのだ。成立すれば、倒産の危機は回避できる。それを社長室の外で聞いたあずさ(戸田恵子)と梅(宝生舞)は、「投資先は我が社」とほくそえむのだった。。

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相変わらず蛍光灯を交換していた千夏たちは、足もとで鳴っている携帯電話を拾った。
「ハンベルクが明日来る?」と電話を聞いた千夏。「ハンバーグが届くということでしょう」と佐和子(京野ことみ)。「デリシャス亭はおいしい」とリエ(高橋由美子)。
そのころあずさと梅は、井上課長(森本レオ)の金庫の中の旅行積立金10万円を確認し、にたりと笑っていた。
海外事業部では、騒ぎが起こっていた。満帆の競争相手の順風商事が、ハイネベルクとの契約を横取りしようと専務をドイツに派遣したというのだ。右京は、それを阻止すべく、成田に向かった。
ところが、その直後、ハイネベルク社長が、満帆との契約のため、日本に向かっていると連絡が入る。慌てた美園(戸田菜穂)は、右京の携帯を鳴らすが、出たのは、なんと千夏だった。「なんか、ハンバーグが届くらしいよ」と千夏。離陸時間は過ぎた。契約には右京抜きで臨まなければならなくなった。しかし、ハイネベルク社長は、右京と個人的な友情と信頼関係で結ばれており、ほかの人間で成立するか、みな、頭を抱えた。
ひらめいたのはリエだった。「幸運の無精ひげが見えます」。屋台でふてくされるショムニメンバー。そこに「とっとと金を払え」と怒鳴られる男が。「そういうことか」と千夏。「いいバイトあるんだけど、乗ってみない」。ショムニは右京ソックリの山田の前に立ち塞がった。
おどおどといじけ、ひたすら謝りまくる山田。ごう慢で自信たっぷりの右京に変身させる特訓が始まった。ギャラは10万円。同時に、ハイネベルク社長を迎える準備も急ピッチで進む。
間もなく、契約会議の開始。山田は梅に連れられ、会議室に入る。社長以下、だれも替え玉とは気がつかない。ほっとする一同。
ハイネベルク社長が現れた。だが、その席に、順風の社長、役員も同席するという。丁々発止のビジネス攻防が開始された。順風の贈り物攻撃、ダンピング攻撃に、満帆は太刀打ちできない。いささか雲行きが怪しくなってきた。偶然登場した、「デリシャス亭」のハンバーグで一息ついたが、いかんせん、ビジネスに私情はない。梅もうるさいと追い出され、万事休すという局面まで来てしまった。
いたたまれず、逃げ出す山田。追うショムニ。「逃げるな」と連れ戻されても、状況は変わらない。立ち上がるハイネベルク社長。そこで山田は開き直った。「前向きに生きろ」「成功には強い意思がいるんだ」・・・ショムニに元気付けられた言葉の数々をハイネベルク社長にぶつけるが・・・。