4月3日~7日

4月3日(月)
「誰が! 日本の財政危機を救う どうする赤字1千兆円」

ゲスト:河村 小百合(株式会社日本総合研究所 調査部 上席主任研究員)、小黒 一正(法政大学 経済学部 教授)

3月27日に成立した29年度予算案は、過去最大の97兆4547億円。5年連続で最大を更新した。
財政赤字・国の借金は1,066兆円に達し、対GDP比200%を超えて、過去最高だ。
高齢化による社会保障費が増える一方、アベノミクスの減速で税収は伸び悩み、財政再建への道筋は見えない。
日本の財政悪化の原因は何か? 破綻はいつ来るのか? 破綻した場合、私たちの生活はどうなるのか? 財政再建の処方箋はあるのか? 財政の専門家に聞く。


4月4日(火)
「自衛隊 先制攻撃は実現可能か 石破茂氏に聞く新安保」

ゲスト:石破 茂(前地方創生担当相 / 自民党衆議院議員)、伊藤 惇夫(政治アナリスト)

北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射で、日本の防衛体制に対する懸念が高まっている。防衛庁(現防衛省)が弾道ミサイル防衛の研究を始めてから20年余り経つが、いまや核ミサイル攻撃の脅威に直面する時代を迎えた。自民党は「敵ミサイル基地を打撃できる能力を保有すべき」と提言した。
トランプ米政権下での日米関係は、今後どうなるのか。「ポスト安倍」候補の一人で、自民党安保防衛論の第一人者である石破茂氏に聞く。


4月5日(水)
「『超高齢化社会』団塊世代に告ぐ!2030年の日本」

ゲスト:武藤 敏郎(元財務次官 / 株式会社大和総研 理事長)、吉永 みち子(作家)

人類が経験したことがない超高齢化社会に突入した日本。その政治状況は、高齢者の高齢者による高齢者のための政治"シルバー・デモクラシー"だ。
例えば、大阪都構想をめぐる住民投票では、改革を求める若者の声より、現状維持を望む高齢者の票が反映されたと言われている。何より、予算の使われ方をみれば高齢者のための政治なのは明らか。社会保障費約118兆円のうち年金・医療には95兆円。一方、子育て支援には5.7兆円と5%にも満たない。
人口が多い団塊世代に対して、今のままの社会保障を維持すると2030年に日本はどうなってしまうのか?
そして、すでに支える側の団塊ジュニアより下の世代では、貧困化が進み、将来への不安から少子化がますます進行。負のスパイラルが起きている。
世界に先駆けた超高齢化先進国として、日本が身を切る改革ができるかを世界が注目している。2030年の日本が、活力ある国であるために必要なこととは?


4月6日(木)
「迷走するエネルギーのベストミックス」

ゲスト:島田 久仁彦(国際交渉人)、豊田 正和(一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 理事長)

現在、およそ90パーセントを海外からの化石燃料に依存している日本の電力。しかし、そこには様々なリスクが存在している。
①シェール革命による原油価格の下落で石油産出国の財政が悪化したこと。②アメリカが世界の警察官でなくなり、化石燃料輸送ルートの危険が増したこと。③気候変動・地球温暖化ガスの排出削減の取り組みが大きく後退したこと。④安全神話が崩壊した原子力発電が信頼を回復していないこと...などが挙げられる。
国が示した30年度の電源構成比率では、再生可能エネルギーが22~24%、原子力発電が20~22%となっている。しかし、これが本当にベストミックスなのか?コストが火力発電の2.5倍以上もかかり、現在、わずか3.2%の再生エネルギーを そこまで増やすことができるのか?原発ゼロを目指すなら、その実現のために、どんな策をもって電力を安定供給させていくのか?
福島第1原子力発電所の事故以来、迷走を続ける日本のエネルギー事情、エネルギー政策を徹底検証する。


4月7日(金)
「寺島文庫から伝える活字文化と考える力」

ゲスト:伊藤 幸人(株式会社 新潮社 取締役)

本が売れなくなってきている。ピーク時の1996年に2兆7000億円あった雑誌と書籍の販売額は、去年1兆5000億円とほぼ半数になっている。
また1991年に全国に2万8000店あった書店が2015年には1万3000店とこちらは半数以下になってしまった。ネットや電子書籍が普及する一方で、活字文化の衰退は止まらない。
しかし本の持つ魅力が失われたわけではない。今回は新潮社の取締役で数々のベストセラー作を生み出した編集者、伊藤幸人さんを迎え、活字文化の必要性や図書館の役割、本はどのように読んだらいいのか?などについて聞く。