第51回  人情の街で愛情いっぱいの燗酒を味わう

人情の街で愛情いっぱいの燗酒を味わう 第51回

浦和。その昔中山道三番目の宿場町。浦和宿には旅籠15軒、商家200軒余りがあり栄えていた。有名な"浦和うなぎ"は、江戸時代に中山道を行きかう人々に提供して評判となったのが始まり。今でも13軒のうなぎ屋がひしめく。うなぎ屋の老舗「満寿家(ますや)」は明治21年創業。吟味された良質のうなぎを一串一串丁寧に紀州備長炭で焼き上げる。外はパリッと香ばしく中はふんわりの優れもの。さぁて、陽も暮れた。いざ、居酒屋。「和浦酒場(わうらさかば)」だ。狭いのに居心地抜群。春の"生"三点盛り"生ホタルイカ"・"生シラス"・"生桜エビ"はやっぱり旨い。酒は純米酒にこだわり、地元"神亀"をはじめ力強い銘柄がそろう。看板娘のお燗は愛情いっぱいだ。お次は「おがわ」。店内から公園の桜が見えるロケーションにこだわりがある。もちろんお酒は全国各地の銘酒がそろう。"珍味三点盛"は全国の居酒屋から名物をおとり寄せしたもの。浦和で全国の肴に逢えるとは...なかなか心憎い演出だ。さぁ、もう一軒はバーに行くか...。

<太田和彦さんが訪ねたお店>
満寿家(ますや)
埼玉県さいたま市浦和区岸町7-1-3

和浦酒場(わうらさかば) 本店
埼玉県さいたま市浦和区仲町1-8-8

料理・酒 おがわ
埼玉県さいたま市浦和区常盤4-3-15