第48回  魚天国の老舗居酒屋

魚天国の老舗居酒屋 第48回

魚天国・和歌山の夜。向かうは、老舗居酒屋「長久酒場(ちょうきゅうさかば)」。開店から50年を超える白浜に根付いた名店だ。おすすめは、ガスコンロで焼いてくれる自家製の"ウツボの生干し"。精がつくので別名"セガレタチウオ"。もっちりした食感はアナゴよりも強靭で砂糖醤油がよく合う。"カメノテ"は岩に張り付く貝のようなもので脂性のコクがある。手づくりの"カラスミ"は日本一と断じる。大きなコの字カウンターに座ると、魚や貝の水槽、料理の手もとなどがみんな見える。台所で飲む楽しさだ。「千里十里(ちりとり)」は、ぶらくり丁という変わった名の通りにモダンな構え。奥まで続く長大なカウンター上にはガラスケースも長大に続き、ピカピカの魚がいっぱいだ。目の前の水槽に泳ぐ鯖、鯛オコゼ、フグ、アナゴなどは皆、親戚の漁師が今朝獲ったもの。"加太あじ造り"は身が引き締まった逸品だ。さらに煮魚では、生きているカワハギをそのまま煮る"丸ハゲ"に感激する。魚天国・和歌山。あぁ、うらやましい。

<太田和彦さんが訪ねたお店>
井出商店
和歌山県和歌山市田中町4-84
073-424-1689

長久酒場(ちょうきゅうさかば)
和歌山県西牟婁郡白浜町湯崎
0739-42-2486

千里十里(ちりとり)
和歌山県和歌山市元寺町1-70
073-433-4480