第39回  仙台 伊達政宗の魅力と銘酒の味わい

仙台 伊達政宗の魅力と銘酒の味わい 第39回

杜の都「仙台」。"世が世なら"といわしめた戦国大名伊達政宗が愛したこの土地は、今も政宗の恩恵を受け発展している。散策は「青葉城跡」から。いわずと知れた伊達氏62万石の居城跡だ。青葉城は1600年に築城され、ふもとには広瀬川が流れ裏山には深い谷を成す「竜の口溪谷」がある。まさに天然の自然による要塞だ。天守台には政宗の像が立ち、「杜の都」を常に見守る。政宗の郷愁に想いをはせ「杜の都」を一望する。あぁ、いい眺めだ。散策は商店街に向かう。少し腹ごしらえ。「利久」は数ある牛たん専門店の中でも行列が絶えない人気店。熟練の職人が丁寧に炭火焼きする牛たんは肉厚で美味しく、南蛮味噌がさらに旨みを引き立てる。夕暮れとともに居酒屋へ。文化横丁のそのまた奥に東北屈指の古きよき居酒屋がある。「源氏(げんじ)」だ。60年以上続くぬか床のぬか漬け、温めた豆腐など、酒一本ごとにお通しが出る。なかでも古風な燗付器で温める燗酒はこれが絶品。居酒屋は古いほど良いとしみじみ感じる名店だ。「一心(いっしん)」は、けや木並木が美しい定禅時通り近くの地下。充実した酒肴にふつふつと期待がわいてくる。酒は全国の最優良酒がきら星のごとく揃い、"宮城県産酒は宮城県民の宝"が店の心意気。お通しの"活きボタンエビ"に、ここでしか飲めない清雅な名品"伏見男山純米大吟醸中汲み"を合わせればまさに天にも昇る心地だ。

<太田和彦さんが訪ねたお店>
利久(りきゅう)一番町やなぎ町店
宮城県仙台市青葉区一番町1-10-1シンシア・シティ一番町

源氏(げんじ)
宮城県仙台市青葉区一番町2-4-8

一心(いっしん)
宮城県仙台市青葉区国分町3-3-1定弾寺ヒルズ B1F