第18回  大阪 食い倒れの街を呑み歩く

大阪 食い倒れの街を呑み歩く 第18回

通称"浪速の台所"と呼ばれる「黒門市場」は、明治時代からの歴史をもち、古くから大阪庶民に愛される市場だ。約180店のお店が連なりいつも賑わっている。"浪速の台所"をふらり散策。少し腹ごしらえ。「御食事処 あさひ」は、絶対の自信と銘打つ"カレー天ぷらうどん"が名物のお店。天ぷらの油とカレーが溶け合いまろやかさと奥深さが口に広がる。喧騒から離れ裏路地へ。「法善寺横丁」は静かな浪速情緒漂う街。法善寺で商売繁盛、恋愛成就の水掛不動に願かけ...。この横丁は大阪文学発祥の地とも言われ、明治から昭和の初期にかけては寄席が全盛期で落語を楽しむ人々で賑わったそうだ。
さぁ、夕暮れも近づいた。いざ、居酒屋へ。大阪の新名店「かむなび」は、手ぬぐい鉢巻にひげ面の主人と、ちゃきちゃき奥様の夫婦コンビが酒の席を明るく盛り上げる。酒は日本中の銘酒が揃い、床下には200本以上の自家熟成古酒を寝かす。肴は発酵もの。自家製納豆の"納豆塩辛"、"納豆とフォアグラのパテ"は最高の珍味だ。

<太田和彦さんが訪ねたお店>
御食事処 あさひ
大阪市中央区日本橋1-16-2

山中酒の店
大阪市浪速区敷津西1-10-19

味酒 かむなび
大阪市中央区内久宝寺町2-7-12

燗の美穂(かんのみほ)
大阪市中央区博労町2-6-14